ボストンマラソンで日本人男子として31年ぶりに優勝し、ストックホルムマラソンに出場した川内優輝(31=埼玉県庁)が4日、渡航先のスウェーデンから羽田空港に帰国した。

 気温29度のレースで中間地点では12位と遅れたが、持ち前の「粘り」を見せて、2時間22分57秒の4位でフィニッシュ。暑さを苦手とし、課題としていたが「トップ3は遠かった…。早々、先頭から落ちて、粘るだけになった。完走がいっぱいいっぱいだった」と苦笑いした。

 先月31日には20年東京五輪のマラソンコースが発表された。8月の東京ではストックホルム以上の高温多湿でのレースが予想されるだけに「タイムではなく、暑さに強い選手が活躍出来ると思うし、有利になる」と指摘。37キロ以降の高低差約30メートルの上り坂をポイントに挙げ「暑さに強ければ、最後の坂も粘れる。暑さに強くないと(強豪選手の)途中棄権もあり得る」と推測した。

 コーチを付けず、公務員ランナーとして戦い、来年からプロ転向する。先月もハーフマラソンを3度、71キロレースに1度出場するなどハードトレーニングを継続している。7月にはゴールドコーストでのマラソンも控えているが、今大会を経験したことで「相当楽に感じると思う。暑いレースを経験して良かった」と前向きに言った。