陸上男子400メートル障害で世界選手権(27日開幕、ドーハ)代表に内定している安部孝駿(27=ヤマダ電機)が9日、都内で練習を公開した。

4度目となる世界選手権では決勝進出を目標となる。侍のごとく長髪を後ろに束に結った、192センチの大型ハードラーは「調整は順調に来ている。オリンピックで勝負できるように、世界選手権では決勝に残って勝負をしたい」と意気込んだ。05年世界選手権で2度目の銅メダルを獲得した“侍ハードラー”こと為末大氏(41)以来、日本勢では7大会ぶりとなる準決勝突破を目指す。

今春により競技に集中できる環境を求めて移籍を決断した。最高峰シリーズのダイヤモンドリーグに4戦出場するなど海外遠征を続け、世界トップレベルとのレースを重ねてきた。

2年ぶり2度目となる頂点に立った日本選手権では48秒80を出し、20年東京オリンピック(五輪)の参加標準記録も既に突破。「すべての経験が自信になっている」と言う。

昨年11月以降は、米国人のバシャ氏の指導も定期的に受け、前半をリズムよく走るなど課題に取り組む。過去の世界選手権では実力を発揮できなかったが、4度目の舞台で、世界の強豪を斬る。