全国高校駅伝(22日、京都)に28年連続出場する女子の仙台育英(宮城)が、チーム史上初めて外国人留学生抜きで2年ぶり4度目の全国頂点を目指す。昨年2区2位のケニア人留学生エスタ・ムソニ(3年)を故障明けで欠く中、日本人選手だけで臨んだ県予選を全国2位の1時間7分38秒で制覇。同1位に輝く男子と26年ぶり2度目のアベック優勝の期待も背負う。男女チームは2日、同校の多賀城校舎で行われた激励壮行会に出席。いずれも全国に出場する男子サッカー部、ラグビー部と健闘を誓い合った。

第4回から連続出場する女子の仙台育英が、初の日本選手だけで都大路に挑む。今季、東北高校陸上1500メートル優勝のムソニが全国高校総体で右足大腿(だいたい)骨を骨折。調整不足で本番も登録外が決まった。それでも、1年時に日本一を経験した木村梨七主将(3年)ら昨年のレギュラー3人が健在。県優勝記録は47都道府県の中で2番目。留学生を擁して全国連覇を狙う神村学園(鹿児島)を約1分差で追う。釜石慶太監督(32)は「チーム力は(全国優勝の)2年前より上。5人の総合力でカバーしたい」とムソニの穴を埋める。

県記録がやはり全国2番目で、連覇を狙った昨年は3位に終わる悔しさを味わった。激励壮行会で木村主将は「悔しさを胸に1年間練習してきました。その成果を出したい」とあいさつ。11月中旬の日体大記録会(3000メートル)は木村主将の9分9秒78をトップに、主力5人が9分20秒を切るなど、チーム力は増した。その後は2泊3日で都大路での試走も済ませた。昨年、全国3区3位の清水萌(3年)は「日本人だけでも優勝できることを証明したい」と意気込んだ。都大路でのチーム最高タイムは優勝した2年前の1時間6分35秒。留学生抜きでチームベスト更新も狙う。

男子は2時間2分46秒の県予選記録で全国トップに立つ。喜早駿介と吉居大和の3年生ダブルエースを軸に、菊地駿介主将(3年)と吉居駿恭(1年)を加えた「『駿』足トリオ」で12年ぶり8度目の全国制覇を狙う。菊地主将は「(予選トップでも)挑戦する立場に変わりはありません。目標は男女アベック優勝です」と言葉に力を込めた。【佐々木雄高】