全国高校駅伝(22日、京都)で仙台育英(宮城)が26年ぶり2度目のアベック優勝に挑む。男女とも全員区間賞で県予選を突破。6年連続30度目出場の男子は全国トップの2時間2分46秒、28年連続出場の女子も同2位の1時間7分38秒で優勝候補に挙がる。

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男子は12年ぶり8度目の全国頂点を狙う。県予選から5人を入れ替えた東北大会も8年ぶりに制し、層の厚さを示した。真名子圭監督(41)は「(全国優勝を)目指しても恥ずかしくないチームになった。視野に入れている」と手ごたえ。1年時からレギュラーの喜早駿介と吉居大和の3年生コンビがチームを引っ張る。5000メートルで今季高校ランク3位(13分55秒10)の吉居大を筆頭に、登録10人全員が14分35秒以内の記録を持つ。5000メートルで7人の平均タイム14分16秒は出場58校中6位タイだが、11月中旬の日体大記録会1万メートルで喜早が高校歴代12位の28分52秒13秒をマークするなど、長距離区間の区間賞獲得に期待が高まった。都大路では17年7区3位、18年は4区4位で「1区を走りたい。みんなを引っ張っていける走りをしたい」と闘志を燃やす。

県予選では菊地駿介主将(3年)ら5人が区間新をマーク。続く東北大会では1区吉居大と2区吉居駿恭(1年)が兄弟タスキリレー。2人を含む4人が区間賞を獲得した。18年全国中学1500メートル優勝の吉居駿は、全国都道府県対抗駅伝の宮城選考会で優勝。県推薦の吉居大との兄弟出場を濃厚にし、都大路でも「今年が最初で最後」と全国舞台の兄弟リレーを夢見る。チームは17日に京都入り。真名子監督は「突っ込んで粘ってラストスパートは駅伝の鉄則」と、メンバー選考でも正攻法でオーダーを組む。【佐々木雄高】

○…女子は2年ぶり4度目の日本一奪還を目指す。2年前はケニア人留学生を擁し、1時間6分35秒でV。大会記録に9秒差まで迫った。同留学生を故障明けで欠く今年は県予選で、日本選手だけで2年前のコース新に8秒差の好記録で優勝した。全国舞台で外国人留学生を欠くのはチーム史上初だが、選手層は厚い。

出場47校の中で予選会記録トップは、連覇を狙う神村学園(鹿児島)の1時間6分32秒。仙台育英より1分6秒も速いが、外国人留学生を除く上位5人の3000メートル平均タイムは、仙台育英が9分21秒で約9秒速い。外国人留学生との駆け引きと3キロを超える3区間(1区=6キロ、2区=4・0975キロ、5区=5キロ)の距離対応がカギ。釜石慶太監督(32)は「総合力でカバーしたい」と留学生の穴を埋める。