今大会の大本命で史上初の2季連続3冠を狙う駒沢大(駒大)は、まさかの往路2位となった。

1区の篠原倖太朗(3年)は区間歴代2位となるタイムでトップに立つ。盤石のスタートだったが、22秒リードの首位でタスキを受けた、“3本柱”の一角3区の佐藤圭汰(2年)が首位から転落。昨年箱根から出雲、全日本と継続してきた連続首位記録も「23区間」で途絶えると動揺を隠せず、勢いを失った。

史上初の快挙へ向けて、首位青学大と2分38秒差の復路で巻き返す。

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大本命の駒大にまさかの展開が待っていた。1区で篠原が歴代2位の記録で区間賞。誰もが史上初の偉業を狙う駒大のさらなる独走を予想していた。だが、「区間賞を取って差を広げる」と決意していた2区の鈴木主将が、35秒あった青学大との差を22秒にまで詰められ号泣。不穏な空気が漂った。

3区はU-20(20歳未満)の1万メートルの日本記録27分28秒50を持つ佐藤。箱根デビューとなった2年生は青学大の太田とデッドヒートを展開。抜きつ抜かれつが続いたが、終盤にアクシデントが起こる。両太ももが固まるような感覚に襲われ「つっているような状態が続いた。スパートをかけたかったけれど、動けなかった」。青学大の太田に4秒の差をつけられての区間2位と、連続首位継続記録もストップ。「すごくびっくりした。焦ってしまった」と動揺は隠せない。迫り来る緑色のユニホームの重圧に押しつぶされた。

当日変更で起用された4区の山川も耐えきれなかった。昨年5区4位の実績を持ち、山登りの最有力候補でもあったが、徐々にリードを広げられ、区間賞を獲得した青学大・佐藤と1分22秒差の区間6位。藤田監督は「(山川が)全日本が終わってから股関節の故障で1カ月くらい練習ができなかった」と明かし、「山で使うという選択肢は厳しかった」と唇をかんだ。青学大とともに往路新記録となったが、4区の失速、青学大の「私たちの想定を超える走り」に屈した。

もちろん、このまま終わるつもりはない。コーチ時代から指導してきた4年生には特別な思いもある。「良い時も悪い時も、3年間はコーチ、1年間は監督として見てきた」。酸いも甘いも、ともに経験してきた最上級生たちへ全幅の信頼を寄せる。「今年は4年生のチーム。良い思いをして卒業してほしい」。復路は首位青学大を2分38秒差で追う。「絶対にあきらめない」。2季連続3冠の偉業を最後の最後まで追い続ける。【村山玄】