史上初となる2季連続の大学駅伝3冠を狙った駒大は2位に終わった。往路2位の駒大は首位青学大と2分38秒差で復路を迎えた。逆転優勝を目指したが、スタートの6区から差を詰められず、ゴール時には6分35秒差まで広げられた。史上5校目の3冠達成の昨季に続き、今季も10月の出雲、11月の全日本と完勝。絶対王者として迎えた今大会は青学大の想定以上の強さの前に敗れた。4月にヘッドコーチから昇格し、今大会が箱根初采配だった藤田敦史監督は出直しを誓った。
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青学大の背中は遠ざかるばかりだった。優勝候補筆頭で今大会に臨んだ駒大はトップの青学大に2分38秒差から復路で逆転に懸けたが、5区間全てで差を広げられた。藤田監督は「箱根はやはり別物と感じた。今季ずっと先頭を走ってきたので、後手に回って動揺が走った」と敗因を分析した。
6区の帰山が区間12位とブレーキ。挽回を狙った7区の安原は「焦りもあって(前半)突っ込んでしまった」。余分な力も入り、スピードに乗れなかった。「4年生として前を追って流れを変えていかないといけない立場だったが、離されてしまった」と反省した。
往路の3区で歯車が狂い始めた。“3本柱”の一角で、U-20(20歳未満)の1万メートルの日本記録を持つ3区の佐藤が首位から転落。昨年箱根から連続首位記録が「23区間」でストップ。安原は「どこかに不安みたいなのを感じたんじゃないか」と振り返る。首位通過してきた出雲、全日本の計14区間のうち7区間で区間賞。他校の背中を見てこなかった絶対王者の戸惑いは隠せなかった。
大会前の調整も課題を残した。出雲、全日本の優勝メンバーだった伊藤蒼唯は起用されなかった。「インフルエンザにかかって、その後は故障もあった」と藤田監督。「箱根駅伝は他の駅伝と別物」とシーズン最後の大舞台に照準を合わせる難しさを実感した。
「史上最強を越える」。田沢廉らを擁し、3冠を達成した昨季のチームをライバル視してきた。打倒駒大で挑んできた青学大とは対照的な姿勢だった。往路では大会新を出すなど、タイム自体は決して悪くないが、青学大はさらに上をいった。藤田監督は「想定よりはるかに超えた数字だった」とライバルの実力を認めるしかなかった。
もっとも今回の出場メンバーの半分は来年も残る。実力者もそろい、戦力が豊富であることに変わりはない。3区で競り負けた2年生の佐藤は「今回走った2年生やそれ以外の下級生を自分が引っ張っていきたいと思います」と前を向いた。藤田監督も「この1年は苦労すると思う」と、再建への覚悟を口にした。この悔しさは忘れない。【村山玄】
■鈴木主将「悔しい」
2区2位だった鈴木主将は「とにかく悔しいです。3冠しようとやってきた。後悔はないが、事実として負けてしまった」と肩を落とした。卒業後は実業団で競技を続ける予定で「次のステージで生かせるように」と糧にする。最後に後輩たちへ「この悔しさを絶対忘れないようにして、来年また勝てるように頑張ってほしい」とエールを送った。

