<全国高校バスケット選抜優勝大会:盛岡白百合学園91-69松江商>◇女子1回戦◇23日◇東京体育館

 女子の盛岡白百合学園(岩手)が松江商(島根)を下し、大会18年ぶりの白星を飾った。強力なディフェンスでリズムをつかみ、攻撃につなげて22点差の圧勝。一昨年の初戦で1点差で敗れた相手に雪辱した。

 盛岡白百合学園が本領を発揮した。強烈なプレスディフェンスとリバウンド、ルーズボールの支配、スチールでボールへの執念を見せた。「高さで勝る相手に、速く攻められたらやられる。時間をかけさせよう、強気の攻めを貫こうと言っていた。その通りにやってくれた」と芳賀信之監督(65)は目を細めた。

 松江商には一昨年の1回戦で、66-67の1点差で敗れた。1年生でスタメン出場していたのが双子のPG伊藤杏奈主将(姉)とSG神奈(妹)、センター畠山瑞稀(いずれも3年)の3人。身長153センチでチームを引っ張った伊藤杏は「あの時の悔しさを晴らせた」と大喜びだ。

 92年の1回戦で富士学苑(山梨)を破って以来18年ぶりの白星で、大会2勝目を挙げた。芳賀監督は就任31年目。「先生に白星をプレゼントしたかった」と伊藤杏は語気を強めた。10月の岩手県選手権では岩手大、富士大と大学勢を連破し優勝。その強力チームが部の歴史を刻んだ。

 次の相手は、準優勝2度などの伝統校・大阪薫英女学院(大阪)。芳賀監督は「思い切りぶつかる」。伊藤杏は「今日よりもっと激しいディフェンスで、うちのバスケットをやる」と闘志を見せていた。【北村宏平】