<全国高校バスケット選抜優勝大会:岡山学芸館98-61弘前実>◇男子3回戦◇26日◇東京体育館

 弘前実(青森)得意の走るバスケットが不完全燃焼に終わった。岡山学芸館(岡山)の200センチセネガル人留学生ンドゥール・モリス・ダリ(3年)とンジャエ・ハリファ(1年)にシュートははじかれ、リバウンドは取られた。8年ぶりのベスト8はならなかった。

 試合後、小野公太郎コーチ(26)が3年生の選手1人1人と握手。「身長の低いチームがよくここまでやった。胸を張って帰ろう。1、2年はこの姿を目に焼きつけて、来年はインターハイ、ウインターカップとも、さらに上を目指そう」と話すと、選手たちの目から涙があふれた。

 OBの小野コーチは8年前の8強の原動力、主将だった。母校のコーチに昨春就任。「高さは想定していたが、対応しきれなかった。自分の若さ、経験不足です」と言う。だがコーチとして初陣のウインターカップで、初戦は100点試合で勝利。出場22度目、準優勝1回の伝統校「弘実」を強烈にアピールした。

 1、2年生に有力選手も多く、来年も楽しみ。高校最後の試合を終えた手倉森伸主将(3年)は「自分たちのバスケットは、この舞台で見せることができた。1、2年生にはもっとスピードをつけて、さらに上を目指してほしい」と声を振り絞った。【北村宏平】