今回は、バスケットボールBリーグの元チアリーダーたちが主体となって昨年発足したチアダンスチーム「Stay Gold」(以下、ステイゴールド)です。チーム結成のきっかけや目標、活動などについて聞きました。

ステイゴールド(C)StayGoldCheerleader
ステイゴールド(C)StayGoldCheerleader

ステイゴールドは、2019年に発足した。BリーグのA東京や宇都宮、千葉、横浜、川崎、東京Zなどでチアリーダーとして長年活動してきたメンバーで構成されている。もともとBリーグ時代から仲が良かったこともあり「チームの垣根を越えて、チアを広めていきたい」という思いがあった。

代表のSayakaは、B1千葉で4シーズン活動後、B3東京八王子の「Raily’s」のディレクターを務めている。副代表のFukaは、B2東京Zの「Zgirls」で4シーズン活動後、現在は同チームのディレクターを務めている。

結成のきっかけは、東京八王子と東京Zの共催試合だった。試合でのコラボパフォーマンスが縁でお互いのチアへの熱い気持ちを語り合った。思いが一致した。「いつまでもチアリーダーが輝き続けられる場所、そしてチアリーダーとしてさまざまな活動ができるチームを作りたい。それによって、もっと日本でチアリーダーの素晴らしさを広めていきたい」。

メンバーは皆、チアが好き。できる限りは、現役を続けたい。一方で、仕事との両立の難しさから、継続できないもどかしさも経験している。だからこそ、「今では、チアの活動だけで生活をする(チアのみを仕事にする)というのがステイゴールドの大きな夢となっています」とSayakaは話した。

昨年9月に行った結成イベントには、Bリーグ時代からのファンが60人以上集まった。Sayakaは「これまで、(Bリーグという)大きな舞台で踊ってきたからこそ、原点に戻り、小さい会場で開催することで気持ちを新たにしました。久しぶりにお客様の前でパフォーマンスをすることが緊張もありながらとても楽しく、充実した時間でした」。イベントの半分はダンスパフォーマンスをし、半分はトークを盛り込んでファンに現在の思いを伝えた。「Bリーグ時代の思い出や、今のチアに対する思いを共有できた喜びがありました。いろんな理由があって引退をしたけれど、私たちはこれからもチアリーダーでいたいという気持ちを知ってもらえました。お客さんから『またダンスを見たい』と言ってもらえたことが励みになっています」。

B3東京八王子の試合でパフォーマンス(C)TOKYO HACHIOJI BEE TRAINS
B3東京八王子の試合でパフォーマンス(C)TOKYO HACHIOJI BEE TRAINS

チーム結成後は、自ら働きかけてストリートボールリーグ「SOMECITY」でパフォーマンス。チアリーダーになじみのないお客さんを巻き込みながら、一緒に応援をつくり出す喜びも分かち合った。昨年7月には、東京八王子の試合にもゲスト出演し、試合を盛り上げた。また、次世代を育てるため、幼児からのキッズチアスクール「Shiny Gold」の飯田橋校を昨年12月に立ち上げ、今年1月には勝どき校も開校した。「キッズチアリーダーたちの見本となる存在であり続けたいと気持ちを引き締めています。子どもたちが安心してチアリーダーになるのが夢! と言ってもらえる環境をつくり出したい」と目標を掲げた。さらに「今はチーム所属でないからこそ、自分たちで発信をしていく必要はありますが(メンバーがプロのチアリーダーの経験があるからこそ)分かり合えることも多い。それぞれのメンバーの意見や思いを形にできる喜びがあります」と続けた。

チーム名には“いつまでも輝き続ける”というチームコンセプトが込められている。「チアリーダーだけを仕事にするという夢を実現させるのには時間がかかると思うし、簡単ではないと思います。でもそれが私たちの望んでいたこと。その目標に近づけるよう、まずはステイゴールドやチアリーダーの認知を広められるように各種のイベント出演などを増やしながら理解を広め、ゆくゆくは全国に賛同するメンバーを増やしていきたいです。そのために、チアリーダー同士の横のつながりを大切にして、日本中のチアリーダーがより一体となれれば良いなと思っています」と話した。

◆Stay Gold(ステイゴールド)メンバーは現在11人。練習は都内で月2~3回、約3時間程度。イベント出演に合わせて実施している。主催のワークショップやイベント出演のほか、キッズチアスクールも展開。