<ツール・ド・フランス:UCIヒストリカルレース>◇12日◇第9S◇サンゴーダン~タルブ◇160・5キロ
前半の佳境とも言える「ピレネー越え」の最後の日。これを乗り切れば翌日に控える休息日があるとあって、選手たちの気合もひとしおである。問題の2つの峠は、それぞれに距離で15キロほどあり、最初が標高1500メートルで、2つ目がツール・ド・フランスの名物でもある2115メートルの「ツールマレー峠」である。この日は日曜日ということもあり信じられない観客が集まった。
レースの方は、スキル・シマノの8選手が制限時間内にゴールし、最低限の目標はクリアできたが、チーム内の最高位がジョナタン・イベール(24=フランス)のトップから18分48秒遅れの93位という厳しい結果であった。また別府史之(26)を含むほかの選手は、その後ろの約50人の集団、いわゆる“グルペット”という集団でゴールへと辿りついた。
実はこの“グルペット”というのは、特に山岳ステージでできやすい。分かりやすく言うと、制限時間内にゴールを目指すためだけに出来上がるグループの事だ。勝負どころの峠などで脱落した者が自然に固まりになり、チームの枠を超えて、効率良くスピードをコントロールし、協力し合いながら走るという、暗黙の了解みたいなものなのである。当然これは、アンフェアーなものではなく、新たな明日の勝負をするための紳士協定みたいなもので、ペースを乱すことなくゴールを目指すのである。(スキル・シマノ今西尚志)

