どーもです。本間ゴルフの日米共同開発モデル「T//WORLD TR20」シリーズですが、今日紹介するのは「同440」(以下「440」)ドライバーです。この2タイプは言うまでもなくヘッド体積であり、パッと見比べても一見してその差がわかります。今では珍しくなったディープタイプですが、おそらく一昔前のディープモデルとは別モノでしょうね。何はともあれ、いってみましょう。


まずは見た目から。


先代に当たるのは「TW747 455」だと思いますが、これもコスメは全面リニューアル。先代はソール後部トゥ側にウエート配置でしたが、今回はソール前後&ネック側の3点。「460」との違いは前後重量が入れ替わり、浅重心を意識していることですね。

フェースですが、これもノーマルかな。「TW747 455」よりもシャローのようにも感じました。「TR20 460」と(以下「460」)形状的にはほぼ同じですが、トゥ・ヒール幅が気持ちコンパクトかな。

ボディはディープ&ハイバック。「TW747 455」とは全くの別モノだし、「460」とも同様です。最近では珍しい形状だと思います。

後ろ姿です。

構えてみるとこんな感じ。「460」と比べるとクラウンの投影面積は小さめ。形状的にも丸型イメージですね。

今回試打したのは、オリジナルカーボンシャフト「VIZARD TR20-50」Sフレックス装着モデル。スペックは、ロフト角10.5度、ライ角59度、長さ45.25インチ、総重量308g、バランスD2。ヘッド体積440cm3。シャフトスペックは、重量54g、トルク5.35、中調子。

試打会場は東京・メトログリーン東陽町、ボールはブリヂストンゴルフのレンジ用2ピースボール使用。


持ってみた感覚ですが、重量的にはまずまず。グリップの太さもまずまずで、この辺は「460」と同様かな。シャフトを手でしならせた感覚も、同様にやや柔らかめ。しなりポイントは真ん中よりもやや先辺りで、これも変わりません。手元がやや緩めに感じたのも同じで、ヘッド体積が違っても重量を合わせているのか、差異は感じませんでした。ワッグル、素振りのイメージもほぼ同様で、手元から全体的動く感じと、切り返しでタメを作ってくれそうなイメージでした。


実際に打ってみると、確実に違うのが球の上がり方。「460」は想像の斜め上を行く高弾道でしたが、それに比べると、やや抑えられたイメージでした。それでも、もちろん高弾道です。一昔前のディープボディは球が上がりにくいというイメージがあるだけに、この見た目でこれだけ球が上がること自体にビックリですね。さらに魅力的なのは、その強弾道ぶり。ボクレベルのプチヒッターならたたいても全くヨレません。「460」よりも重心位置は高いはずですが、それでも低スピンを確実に意識しているように感じました。


スカイトラックの弾道データはこんな感じで

その各球データはこちら

【3球平均】

HS42.7m/s、初速60.8m/s、打ち出し角17.4度、バックスピン量2409.4rpm、サイドスピン-491.9rpm、飛距離245.0y

【ベスト】

HS42.0m/s、初速61.0m/s、打ち出し角17.4度、バックスピン量2093.8rpm、サイドスピン-455.7rpm、飛距離246.7y


打感はソリッド系よりのマイルド系。ボールのつぶれ感を存分に感じますが、同時に打ち抜き感もいい感じ。音は小気味の良い中高音系ですが、この辺は「460」のそれとほぼ同様でした。


弾道はこんな感じで


そのスカイトラックデータはこちら

弾道的には高弾道ですね。一昔前のディープモデルとは比べものにならない上がりやすさがあります。そういう意味ではオートマチック系とも言えそうです。スピン量ですが、見た目では充分少なめな印象ですが、スカイトラックで確認すると、3球平均はこの「440」のほうが300rpm少なめ。実は、「460」のほうが、気持ち芯を外していましたので…(汗)


出球傾向は、ボクのスイングで、ほぼストレート。出球傾向的には「460」とほぼ同じですが、ボク的には気持ち操作性が高いのかなって。「440」の方が、つかまえやすさと同時に逃がしやすさもあったかな。


シャフトフィーリングは、Sフレックスですが、やや柔らかめ。手元の緩さも「460」とほぼ同じで、切り返しで一瞬中間よりも手元側がしなってタメを作ってくれるイメージ。そこからインパクトにかけて中間から先が結構走るイメージもほぼ同じですが、よりインパクトからその後にかけて、フェースがスクエアでいる時間が長いイメージで、球を押してくれているようにも感じました。


今回ボクが試打した限りでは、このスペックでHS42~43m/s辺りにオススメ。基本的にはオートマチック系のイメージですが、「460」よりはややヒッター向けのイメージかなって感じました。「460」と比べるとやや操作性はありますが、以前のディープモデルと比べると確実にオートマチック系で、これぞ進化って感じ! 一言で言えば、“左を気にせずより叩けるモデル”かな。あっ、HS43m/sくらいまでならです!! 個人的には、この「440」のほうがスイングには合いそうなイメージでした。

<本間ゴルフ「T//WORLD TR20 440」ドライバー>

■KAZ’ sインプレッション(10点満点)

▽飛距離:9▽上がりやすさ:9▽操作性:9▽構えやすさ:8▽打感の柔らかさ:9▽ミスの許容度:9

■ヘッド:ボディ=6-4チタン+カーボン(ET40)+クロスカーボン、フェース=6-4チタン

■シャフト(重量/トルク/調子):「VIZARD TR20-50」(X=57.0g/5.15、S=54.0g/5.35、R=51.0g/5.55/中調子)。「VIZARD FD-6」(X=65.5g/3.85、S=62.5g/3.95、SR=61g/4.00/中元調子)。「VIZARD FP-6」(X=67.5g/3.90、S=64.5g/4.00、SR=63.5g/4.05/手元調子)

■価格:「VIZARD TR20-50」装着モデル1本9万3500円、「VIZARD FD-6」「VIZARD FP-6」装着モデル各1本10万4500円。※価格は税込み