どーもです。今日紹介するのは、本間ゴルフ「T//WORLD TR20Ti」というFW。昨日紹介したTR21FWの兄弟モデルですが、ボディー&フェースがチタン製でロフト14度の3Wのみのラインアップモデルとなっています。TR21FWではシャフトが合わずに苦戦しましたが、このFWはどうでしょうか。早速、いってみましょう。


まずは見た目から。


「TR21」FWはソールの前部にウエート装着でしたが、「TR20Ti」はウエートではなくミゾになっていました。ロフトも1度立っているので、これは確実に飛距離を意識したモデルでしょうね。

フェースはセミディープ。形状的には、ややトゥ側に厚みが寄っていた「TR21」FWに対して、その厚みはほぼ中央に設定されていました。

ボディはシャローかつストレッチバック。「TR21」FWとは確実に違う形状で、これはそもそものコンセプト自体の差異を感じさせました。

後ろ姿です。

構えてみるとこんな感じ。「TR21」FWに対してヘッド体積自体が大きな影響か、クラウンの投影面積も大きめで、より安心感があります。個人的には「TR21Ti」のほうが好印象かな。

今回試打したのは、オリジナルカーボンシャフト「VIZARD TR20-50」Sフレックス装着モデルの3W。スペックは、ロフト角15度、ライ角57度、長さ43インチ、総重量319g、バランスD2。ヘッド体積161cm3。シャフトスペックは、重量54g、トルク5.35、中調子。

試打会場は東京・メトログリーン東陽町、ボールはブリヂストンゴルフのレンジ用2ピースボール使用。


持ってみた感覚ですが、重量的にはやや軽め。グリップは「TR21」FWとほぼ同じ太さですね。シャフトを手でしならせてみると、「TR21」FW同様Sフレックスでも柔らかめで、しなりポイントは真ん中よりもやや先辺り。ワッグルしてみると、やはり手元に気持ち柔らさがあって、ヘッドの挙動は手元から全体が動く感じ。素振りしてみると、やはりムチのようにしなるイメージでした。TR21FWとほぼ同じようなフィーリングに、内心「また苦戦するかも…」なんて思っちゃいました。


実際に打ってみると、不安的中です。ノーマルモデル同様というか、イメージ的にはさらに手元からしなって、ダウンで手元からムチのようにギュンとしなって、ヘッドが走る感覚がありました。自分のスイングのせいかもしれませんが、インパクトでしっかり球を捉えられずに大苦戦。コスリ球スライスも出れば、つかまりすぎの腐れフックと、1球ごとに千差万別でした。その中でガッツリ芯を食ったベスト3球でしたが、タイミングが合えば打ち出し方向も球筋はそろうんですね(汗) チタン製ということはある程度は飛距離を見据えたモデルだと思いますが、そのポテンシャルはなんとなくですが、感じられました。


スカイトラックの弾道データはこんな感じで

その各球データはこちら

【3球平均】

HS41.8m/s、初速58.1m/s、打ち出し角18.9度、バックスピン量2304.6rpm、サイドスピン-774.9rpm、飛距離231.7y

【ベスト】

HS42.0m/s、初速58.4m/s、打ち出し角18.9度、バックスピン量2264.3rpm、サイドスピン-736.0rpm、飛距離233.8y


打感は弾き系。ノーマルモデルに比べるとやや弾き感は強め。音も気持ち高めでした。


弾道はこんな感じで


そのスカイトラックデータはこちら

弾道は高弾道。「TR21」FWよりも上がりやすいイメージですね。球が上がりやすいのは扱いやすさの最低条件だと思っているので、その意味においては扱いやすさのあるモデルですね。スピン量はほぼ同じかな。


出球傾向は、ボクのスイングでドロー系。「TR21」FWよりもこの「TR21Ti」FWのほうがつかまりはいい感じもありました。


シャフトフィーリングですが、このマッチングは言い方が悪いかもしれませんが、よりピーキーなイメージでした。バランスは同じD2ですが、振ってみた感覚は別モノ。シャフトのしなりをより感じてしまい、結果としてコスッたり、つかまり過ぎが出てしまいました。


今回ボクが試打した限りでは、このスペックでHS40~42m/s辺りにオススメ。チタン製ということで「TR21」FWよりも飛距離を意識したモデルだと想像しましたが、そのポテンシャルは感じました。ですが、「TR21」FWと比べると、挙動に若干のピーキーさがあったようにも感じました。何せこの1本で約50球を要するという事態でしたので…。まあ、これだけいろんなクラブを打っていると、タイミングが合わないクラブが出てくることもしばしばですが、ここまで苦戦したモデルは最近記憶になかったかな。


明日UTを紹介予定ですが、そちらのシャフトは「VIZARD TR20-65」Sフレックスでした。このシャフト装着モデルなら…とちょっと思っちゃいました。

<本間ゴルフ「T//WORLD TR21 Ti」FW>

■KAZ’ sインプレッション(10点満点)

▽飛距離:8▽上がりやすさ:8▽操作性:8▽構えやすさ:8▽打感の柔らかさ:9▽ミスの許容度:8

■ヘッド:ボディ&フェース=6-4Ti、ソール=SUS630

■ロフトバリエーション:3W=14度

■シャフト(重量/トルク/調子):「VIZARD TR20-50」(X=57.0g/5.15、S=54.0g/5.35、R=51.0g/5.55/中調子)。「VIZARD FD-6」(X=65.5g/3.85、S=62.5g/3.95、SR=61g/4.00/中元調子)。「VIZARD FP-6」(X=67.5g/3.90、S=64.5g/4.00、SR=63.5g/4.05/手元調子)

■価格:「VIZARD TR20-50」装着モデル1本5万5000円、「VIZARD FD-6」「VIZARD FP-6」装着モデル各1本6万3800円 ※価格は税込み