どーもです。今日紹介するのはコブラ・プーマ・ゴルフ「KINGツアー」アイアンです。このアイアンの先代がどのアイアンになるのか今ひとつ分かっていませんが、その昔、まだ「コブラ」が「コブラ・プーマ・ゴルフ」となる前のコブラ「プロCB」がそのスタートなのかなって思っています。違ったらごめんなさい! というわけで、早速いってみましょう。


どうやらこのアイアン、「METAL INJECTION MOLDING」製法(以下MIM製法)を採用しているようです。詳しいことは分からないので、リリースを丸パクリします! 以下引用です。


MIM 製法とは、粉末状の金属をベースとした素材を金型に射出し、焼結して成形する製造法の事です。小型で複雑な形状の金属加工に適しており、高い精度と強度を備え、MIM 製法を施すことで、これまでの製造法ではできなかった複雑な形状と精密な造り、やわらかい打感を生み出せる事が出来ました。


では、見た目から。


トゥ・ヒールバックにウエートを振っていることから、ミスヒットの寛容性の高さを意識したモデルであることはうかがえます。

フェースはコンパクトですね。ネック側の縦幅が若干狭めに感じました。

ソール幅は厚過ぎず、薄過ぎず。フェースのコンパクトさを考えると、やや広めな気もしますが、まあその辺は両者のいいところ取りを意識しているように感じますね。

ネックはストレート。トゥ側にタングステンウエートが装着されているのが分かると思います。

構えてみるとこんな感じ。コンパクトな上に、これだけトップブレードが薄いモデルは、ここ最近では珍しいかな。フェース側の縦幅が狭い影響か、その分トゥトップが立って、つかまりが良さそうな印象も受けました。

今回試打したのは、スチールシャフト「NSPRO MODUS3 TOUR105」Sフレックス装着モデルの#7。スペックは、ロフト角33度、ライ角62.5度、長さ37インチ、総重量423.8g、バランスD2。シャフトスペックは、重量106.5g、トルク1.7、元調子。

試打会場は東京・メトログリーン東陽町、ボールはブリヂストンゴルフのレンジ用2ピースモデル使用です。


まず持ってみた感覚ですが、重量的にはまずまず。グリップは一般的な太さで、「RADSPEED」アイアンとほぼ同じ太さですね。スチールシャフトですが、手でしならせてみると、まあ、それほどしなりません! わずかにしなるしなりポイントは真ん中よりもやや手元側かな。ワッグルしてみると、ヘッドの動きはわずか。素振りしてみると、なんかいい感じに振れそうな気配でした。


実際に打ってみると、なんか懐かしい感じ!! このロフトの#7は今や少数派になりつつありますが、マイクラブ(キャロウェイ「Xフォージド(2013)」アイアン)と同ロフト。距離的にはマイクラブとほぼ同等ですが、スピン量はやや多め。実際、スカイトラックのデータでも、約300rpm多めでした。操作性はマイクラブほどシビアではなく、この「KING TOUR」のほうが扱いやすい印象でした。具体的には、スイングへの反応がマイクラブのほうがよりリニアな印象ですが、「KING TOR」はそこまでリニアではないというか、ボクレベルには、実はこれくらいの方がカバーしてくれる領域も広いのかな…なんて、マジで悩んじゃいましたw


スカイトラックの弾道データはこんな感じで

その各球データはこちら。

【3球平均】

HS37.5m/s、初速47.9m/s、打ち出し角18.4度、バックスピン量5138.3rpm、サイドスピン-542.1rpm、飛距離165.0y

【ベスト】

HS37.7m/s、初速48.1m/s、打ち出し角20.1度、バックスピン量4963.2rpm、サイドスピン-426.5rpm、飛距離167.1y


打感はマイルド系。いわゆるソフトフィーリングで、ボールのつぶれ感とともに吸いつくような打感でした。音は、小気味の良い中音系。


弾道はこんな感じで


スカイトラックのデータはこんな感じ


弾道的には高弾道。ロフト角からすればこの打ち出し角も当然ですが、ボクレベルでもある程度高さの打ち分けもできました。スピン量もロフト角相当かなって。マイクラブに比べると気持ち多めのイメージもありますが、これはシャフトの影響かなって思います。 


出球傾向は、ボクのスイングでドロー系。でも逃がそうと思えば逃がせるし、つかまえようと思えばつかまえられる感じ。シビア過ぎない操作性も兼ね備えた感じで、おそらくその辺が“ツアー”たる由縁かなって。


振り感はかなり気持ち良く、シャープに振り抜けました。でも、しなり感はそれほど感じません。以前は切り返しで手元のしなり感を感じていましたが、ここ最近、それほど手元のしなりを感じられなくなっているんですよね。ボクの劣化と言われればそれまでですが…


今回ボクが試打した限りでは、このスペックでHS40~43m/s辺りにオススメですが、おそらく上±2m/s辺りまでは充分守備範囲だと思います。下は最低40m/sは欲しいかな。昨日紹介した「RADSPEED」アイアンとはまったく趣が違いますが、それは言わずもがな。いわゆるマニュアル系アイアンですが、その中では意外とクラブがカバーしてくれる範囲が広く、重量さえ合えばHDCP18辺りでも充分使えそうなイメージ。マニュアル系としては入門編に位置付けできるクラブだと思いますが、とにかく打っていて気持ちがいいアイアンでした。

<コラブ・プーマ・ゴルフ「KINGツアー」アイアン>

■KAZ’s インプレッション(10点満点)

▽飛距離:8▽上がりやすさ:10▽操作性:8▽打感の柔らかさ:19▽ミスの許容度:8

■ヘッド:ステンレススチール

■シャフト:「NSPRO MODUS3 TOUR105」(S=106.5g/1.7、R=103g/1.9/元調子)

■価格:6本(#5~PW)セット13万2000円+税、単品(#4、GW、SW)各1本2万2000円+税。