どーもです。ミズノのニューモデル「ミズノプロ」シリーズ最新モデル「ミズノプロ120」「同520」「同920」の3モデルのアイアンと「同FLI-HI」UT、「同T20」ウエッジの計5モデルを試打できました。まずは最も簡単なモデルに見える「ミズノプロ920」アイアンから紹介しましょう。〝ミズノプロ〟の名を冠しているモデルとは思えない見た目ですが、全てのゴルファーをカバーしようという考えが分かるモデルですね。9シリーズの先代は「ミズノプロ918」だと思いますので、比較しつつ、早速いってみましょう!


まずは見た目から。


構造的にはポケットキャビティですが、このポケットキャビティを前面に打ち出すモデルって最近希少価値が高いかも…。写真を撮っていませんが、上から見るとそのポケットが2段構造になっています。「ダブルポケットキャビディ」と命名されていました。

フェースはやや大きめ。「ミズノプロ」シリーズとしては異例の大きさですが、まぁ、それは「ミズノプロ918」の時から書いていますので、ここではやめておきましょう。

ソール幅はフェースの大きさからすれば、やや狭めにも感じましたが、まぁ、ちょうど良い感じですかね。「ミズノプロ918」よりは狭くなっているように見えました。

ネックはセミグース。グース度合ですが、見た目では「ミズノプロ918」よりも強くなっているようにも感じました。また、ボディは別モノだと一目見れば視認できます。かなり低深重心を意識したモデルの印象で、いわゆるオートマック系アイアンを感じさせます。

構えてみるとこんな感じ。顔つきからは扱いやすさを感じますね。「ミズノプロ918」よりも若干ですがトゥ・ヒール方向の距離が長くなっていたように感じました。

今回試打したのは、スチールシャフト「NSPRO Zelos7」Sフレックス装着モデルの#7。スペックは、ロフト角30度、ライ角61.5度、長さ36.75インチ、総重量396.0g、バランスC9.5。シャフトスペックは、重量77.5g、トルク2.6、先調子。

試打会場は東京・メトログリーン東陽町、ボールはブリヂストンゴルフのレンジ用2ピースボール使用です。


持ったみた感覚ですが、重量的には軽めです。グリップも細め。スチールシャフトですが、手でしならせてみるとけっこうしなります。しなりポイントは中間から先辺り。ワッグルしてみても結構ヘッドが動くイメージで、素振りしてみてもヘッドの走り感を感じました。


実際に打ってみると、やさしく飛ばせるモデルだと実感できますね。ミズノプロの名を冠したモデルではありますが、いわゆるオートマチック系アイアンですね。払い打ち系でもしっかり球が上がって、つかまえてくれるイメージですが、ボクにはこのシャフトとの相性がちょっと気になりました。というのは、スチールシャフトですがやはりかなりしなります。このマッチングだと切り返してヘッドの存在感がなくなり、インパクト直前で突然その存在を感じるような、そんな感覚でした。個人的には低深重心モデル用に開発した「NSPRO950GH neo」との相性が良さそうに感じましたが、まぁ、打てていないのであくまでも想像です。


スカイトラックの弾道データはこんな感じで

その各球データはこちら。

【3球平均】

HS41.2m/s、初速52.8m/s、打ち出し角17.4度、バックスピン量5271.4rpm、サイドスピン-1068.8rpm、飛距離181.9y

【ベスト】

HS41.5m/s、初速53.1m/s、打ち出し角17.1度、バックスピン量5254.8rpm、サイドスピン-987.3rpm、飛距離184.9y


打感は柔らかめ。かなりマイルドで、この辺はミズノならではでしょうね。音はポケキャビの影響か、やや高めでした。


弾道はこんな感じで


そのスカイトラックデータはこちら。

弾道的には高弾道です。見た目通りの球の上がり方だと思います。スピン量はロフトに対して適量イメージでした。


出球傾向ですが、ボクのスイングでドロー系。でも、いつの通りの感覚ではなく、右前にヘッドを放り出すイメージで打って、です。このマッチングでは結構つかまるイメージでした。


シャフトフィーリングですが、前述通り、結構しなるイメージでした。気になるのは切り返しでヘッドが迷子になること。ボクはヘッド重量を感じて自然に下ろしたいタイプです。この組み合わせだとそれができなかった感は否めません。


今回ボクが試打した限りでは、このスペックでHS38~40m/s辺りにおすすめ。スイングタイプ的にはスインガータイプ向けで、持ち球的には断然スライサー向けは間違いないでしょう。いわゆるオートマチック系で、払い打ちでもしっかり球を上げてくれるし、つかまえてくれます。ボクのイメージとしては、ややカット打ち気味のイメージでもしっかり球がつかまるイメージでした。「ミズノプロ918」試打時はオリジナルカーボンシャフトで、ボク自身「ふがいない結果」と書いていました。それに比べれば今回はまだ良い感じでしたが、正直もっと飛んでもいいかなとは感じました。HS40m/s以上の方は、スチールシャフトなら、このシャフト以外のマッチングをおすすめします。


<ミズノ「ミズノプロ920」アイアン>

■KAZ’sインプレッション(10点満点)

▽飛距離:8.5▽上がりやすさ:9▽操作性:8▽構えやすさ:8▽打感の柔らかさ:8▽ミスの許容度:10

■ヘッド:マイルドスチール(S25C)ボロン綱

■シャフト(重量/トルク/調子):スチールシャフト「ダイナミックゴールド」「NSPRO MODUS3 TOUR105」「NSPRO950GH neo」「NSPRO Zelos7」。カーボンシャフト「MFUSION i」「OTi85」「MCI80」「ツアーAD75」ほか。

■価格:スチールシャフト「ダイナミックゴールド」装着モデル1本1万9000円+税、「NSPRO MODUS3 TOUR105」「NSPRO950GH neo」「NSPRO Zelos7」装着モデル1本2万円+税。カーボンシャフト「MFUSION-i」装着モデル1本2万1000円+税、「OTi85」装着モデル1本2万6000円+税、「MCI80」装着モデル1本2万4000円+税、「ツアーAD75」装着モデル1本2万5000円+税。