どーもです。プロギアの新製品「03」アイアンを試打できました。プロギアのフラグシップモデルをうたうアイアンシリーズですが、この「03」はシリーズで最大の飛びが特徴のようです。実際、ぶっ飛びアイアンでした!! 見た目はシャープなのぶっ飛びアイアンです。ボク的にはアンバランスさを感じてしまいますが、まあ、こういうアイアンを求める方も少なからずいると思います。というわけで、早速いってみましょう。


まずは見た目から。


構造的にはポケットキャビティですが、そのポケットの幅がかなり広めで、重心深度が確保されている感じでした。

フェースですが、メーカーはミッドラージとうたっていますが、意外と小ぶりな印象です。ややトウトップが立っているようにも感じました。

ソール幅はやや広めのミッドワイド(そんな言葉あるのかな?)。しっかりリーディングエッジを設定しているので、入射角がややキツメに入っても突っかからず、ミッドワイドの効果もあって滑ってくれそうに見えました。

ネックはセミグース。トップブレードの厚みはそこそこ確保されていますが…

構えてみるとこんな感じ。意外にもシャープな印象だったりします。ただし、個人的にちょっと苦手なのが、ネック側のバックフェースの厚みが目に入ることなんですよね。小ぶりでトップブレード薄めが好きな方で飛ばしたい方がターゲットなのかな?

今回試打したのは、スチールシャフト「スペックスチールIII Ver.2」M-43装着モデルの#7。スペックは、ロフト角26度、ライ角61度、長さ37.25インチ、総重量398g、バランスD2。シャフトスペックは、重量95g、トルク2.0、元調子。

試打会場は東京・メトログリーン東陽町、ボールはブリヂストンゴルフのレンジ用2ピースボール使用。


持ってみた感覚ですが、重量的には軽め。グリップも細めでした。このことからも、ゆったり振れる方が飛ばせるモデルなのかなって感じました。バランスD2のわりにはヘッドが効いているイメージですが、ワッグルしてみるとヘッドの動き方はそれほど大きくなかったですね。でも、素振りしてみるとヘッドを感じやすいので、ボクは打ちやすそうなイメージでした。


実際に打ってみると、まずは“メーカーのうたい文句に間違いなし”を実感できました! いきなり190yオーバーは「お~!!」でした。2球目はちょっと薄めの当たりでしたが、それでも約188yをマーク。縦距離の差はされほど大きくないのはうれしいですね!! ヘッドを感じながら振りやすく、これだけシャープなフォルムのわりにミスヒットの寛容性も高いという、なかなか欲張りなアイアンでした。なお、個人的な好みとしては、打感が硬すぎかなって。硬さを伴う弾き系で、結構球離れが速めな印象でした。いずれにせよ、このアイアンがぶっ飛び系であることは間違いありません。「最近飛距離が落ちてきたな~」と感じている方は、1度試しみることをオススメします!


スカイトラックの弾道データはこんな感じで

その各球データはこちら。

【3球平均】

HS40.4m/s、初速51.8m/s、打ち出し角16.4度、バックスピン量3987.8rpm、サイドスピン-668.4rpm、飛距離190.1y

【ベスト】

HS40.8m/s、初速52.3m/s、打ち出し角15.3度、バックスピン量4216.4rpm、サイドスピン-653.8rpm、飛距離191.1y


打感は前述通り、硬さを伴う弾き系。かなり球離れも速めに感じました。音も若干カンカンした感じで、その辺の影響もあって硬めに感じたかもしれません。


弾道はこんな感じで


そのスカイトラックデータはこちら。


弾道的には高弾道で、ロフト角を考えれば超高弾道といっても過言ではないでしょう。スピン量も少なめなイメージで、実際4000rpm前後。もはや#7アイアンとは思えないスピン量ですが、まあ、それの時代の流れですよね。


出球傾向は、ボクのスイングでドロー系。それなりにつかまりがよさそうなイメージで、いつもは右に打ち出す傾向が強いボクですが、このアイアンはそれほど右に打ち出せませんでした。でも、そこからドロー系なので、普段心配不要の左サイドを気にする必要がありそうな印象でした。


シャフトフィーリングと振り感ですが、メーカー的には元調子をうたっていますよね。でも、ボク的には元調子系の要素はほぼ感じませんでした。もちろん、先入観をなくすために、事前情報は一切なしで打ちましたが、ボク的には「NSPRO950GH neo」に近いイメージだったので、中調子系かなって。でも、原稿を書くに当たって確認すると、な、なんと元調子って!! 


今回ボクが打った限りでは、このスペックでHS38~40m/s辺りにオススメ。間違いないのはぶっ飛び系アイアンということですが、このシャープなフォルムにする必要があったのかどうかに、ちょっと個人的な疑問は残りました。でも、「シャープなフォルムが好きだけど飛距離も欲しい」というゴルファーもいますよね。ロフト角26度はひと昔前の#5ですが、そう考えるとメチャクチャ打ちやすいですからね。しかも、ボクの#5の距離目安は180y。つまり、ボクの#5よりも飛んでいるし!! 「UTとして、単品で仕込むのもありか?」なんてちょっと思ったりして(笑)。まあ、オートマチックに球が上がって、程よくつかまえてくれて、ミスヒットの寛容性も高い印象です。これだけ欲張りなアイアンは、そうそうないかなって感じでした!!

<PRGR「03」アイアン>

■KAZ'sインプレッション(10点満点)

▽飛距離:10▽上がりやすさ:9.5▽操作性:8▽構えやすさ:9.5▽打感の柔らかさ:7▽ミスの許容度:9

■ヘッド:ボディ=軟鉄(S20C)、フェース=ニッケルクロムモリブデン鋼(SAE8655)

■シャフト(重量/トルク/調子):スチールシャフト「スペックスチールIII Ver.2」(M-43=95g/2.0、M-40=87g/2.3/元調子)。「NSPRO850GH neo」(S=86g/2.1、R=82g/2.2/中調子)、「NSPRO ZELOS 7」(R=72g/2.8/先調子)。カーボンシャフト「Diamana FOR PRGR」(M-43=74g/2.5、M-40=59g/3.0、M-37=54g/3.1/中調子)。

■価格:スチールシャフトモデル5本(#7~9、P.A)セット12万6500円、単品(#5、#6)各1本2万5300円。カーボンシャフトモデル5本セット13万2000円、単品各1本2万6400円。※価格は税込み