どーもです。キャロウェイの“往年の名器”「グレート ビッグバーサ」(以下GBB)シリーズが復活! 最新テクノロジーをハイグレード素材で形にした現代モデルとして蘇ったようです。ゴルフを始めたころ「ビッグザーサ」シリーズにはかなりお世話になったので、懐かしい気分でした。今回、ドライバー、FW、UT、アイアンを試打できたので、早速ドライバーからいってみましょう。「ビッグザーサ」は大砲のように飛ぶのが由来だったと記憶していますが、その名の通りのモデルでした。


まずは見た目から。


ソールのトウ側にカーボンを採用。これは間違いなく軽量化を意識してでしょう。そして、後部のネック寄りにウエートを配置し、つかまりをよくしているように見えました。ヘッドを軽量化しつつ、重心位置にこだわったモデルの印象です。

フェースはセミディープ。もちろん、キャロウェイお得意のAI設計FLASHフェースです。あっ、JAILBREAKシステムも採用です!!

ボディはセミディープでミドルバックでした。

後ろ姿です。ネック側にボリュームがある感じで、いかにもつかまりが良さそうな印象を受けます。

構えてみるとこんな感じ。まず、グレーのクラウンが往年のGBBを思い出させますね。クラウンの投影面積は大きめで、かなり安心感がありました。

今回試打したのは、オリジナルカーボンシャフト「SPEEDER NX for Callaway」Sフレックス装着モデル。スペックは、ロフト角10.5度、ライ角60度、長さ45.5インチ、総重量288g、バランスC9。ヘッド体積460cm3。シャフトスペックは、重量48g、トルク5.2、中調子。

試打会場は東京・メトログリーン東陽町、ボールはブリヂストンゴルフのレンジ用2ピースボール使用。


持ってみた感覚ですが、重量的には軽め。グリップも細めでした。シャフトを手でしならせてみると、Sでもやや柔らかめかな。しなりポイントは真ん中辺り。ワッグルしてみると、しなりポイントからヘッドが動く感じで、その振れ幅はそこそこ大きめ。でも、素振りしてみると、ヘッドバランスが軽いからか、意外にも手元に重量感がありました。


実際に打ってみると、とにかく弾道がでかいっす!! 打ち出し角が高めで、そのままグングン前に行ってくれるイメージで、「んっ!? うまくなった?」なんて勘違いしちゃいそうなモデルでした。この重量帯なので、正直右手を使ってしまうと例の持ち球も、変な擦り球も出てしまいますが、切り返しで力まず、大きなフォローを意識してスイングできれば、とんでもなく大きな弾道を楽しめるモデルでした。しかも、スピン量が少なめ!! ヘッドを見る限り、アチコチにカーボンが採用されているので、おそらく軽量化で稼ぎ出した余剰重量をかなり低重心になるような場所に再配置していると思います。これは「さすが!!」としか言いようがありませんでした。


スカイトラックの弾道データはこんな感じで

その各球データはこちら


【3球平均】

HS42.4m/s、初速61.2m/s、打ち出し角17.5度、バックスピン量2395.9rpm、サイドスピン-553.9rpm、飛距離249.0y

【ベスト】

HS42.5m/s、初速61.7m/s、打ち出し角17.9度、バックスピン量2311.1rpm、サイドスピン-572.6rpm、飛距離250.2y


打感はマイルド。インパクトでのボールのつぶれ感を結構感じやすく、分厚いインパクトが印象的でした。なお、音がやや低めでしたね。でも、昔のGBBもこんな感じだったような・・・


弾道はこんな感じで


その弾道データはこちら


弾道的には高弾道ですが、超高弾道でもいいくらい。とにかく、ボールは上がりやすいです。しかも、スピン量が少なめ。この重量帯でボクが普通に打って2300rpmは確実に少なめです。


出球傾向は、ボクのスイングで軽いドロー系。つかまりは程よい感じで、オートマチックにつかまる印象でした。


シャフトフィーリングと振り感ですが、クセがなくしなってくれる感じでした。手元に重量感があるわりには、全体的なしなり感もしっかり感じられるモデルで、振り感は気持ちいいですね。この重量帯だと振りすぎたり、切り返しで力んだりもありますが、そこさえ気を付ければ、あとはクラブがなんとかしてくれそうな印象でした。


今回ボクが試打した限りでは、このスペックでHS38~40m/s辺りにオススメですが、HS42m/sくらいまでなら十分対応してくれそうなイメージでした。基本性格的にはオートマチック系。ボールもガッツリ上がるし、つかまりもまずまずの感じでした。この上がり方とつかまりであれば、おそらくボディターンタイプのスインガー向けでしょうが、切り返しで力まなければ、プチヒッターでも使えそうな印象です。もはや“往年の名器”ではなく、“現代でも名器”かもしれません。でも、1つだけ難点があるとすれば、価格かな・・・(汗)。昔の価格からすると、「マジか~!?」となってしまうかもしれません。

<キャロウェイ「グレート ビッグバーサ」ドライバー>

■KAZ'sインプレッション(10点満点)

▽飛距離:10▽上がりやすさ:10▽操作性:7▽構えやすさ:8▽打感の柔らかさ:10▽ミスの許容度:10

■ヘッド:ボディ=811チタン+トライアクシャル・カーボンクラウン+フォージド・カーボンコンポジットソール、フェース=FS2Sチタン

■シャフト(重量/トルク/調子):「SPEEDER NX for Callaway」(S=48g/5.2、SR=47g/5.4、R=45g/5.6/先中調子)

■価格:1本10万7800円 ※価格は税込み