どーもです。発売からかなりの時間が経ってしまいましたが、タイトリスト「TSR」シリーズのドライバーを試打できました。今回「TSR2」TSR3」「TSR4」の3モデルを同時試打できたので、それぞれの比較はしやすいかなと思います。果たして、前作「TSi」シリーズからどんな進化を遂げのか? また、それはボクレベルでも分かるものなのか? 早速「TSR2」からいってみましょう。


まずは見た目から。


形状&デザイン的には先代「TSi2」ドライバーの流れ汲んだモデルであることは間違いなさそうですね。ただし、先代はソール後部に配置されていたウエートが、新作はソール後部に厚みを持った壁状の部分に配置されていました。

フェースはセミディープ。形状も含めこの辺は先代と大きな差はなさそうに見えました。

ボディもセミディープですが、先代よりも若干シャロー気味になっていたように見えました。また、ややストレッチバックにもなっていたような…

後ろ姿は大きく変更されていますね。先代よりもやや厚みがあって、その壁の部分にウエートを装着しています。

構えてみるとこんな感じ。クラウンの投影面積はやや大きめで、この辺は先代のイメージのままでした。新作のほうが若干逃げ顔になっているような気もしましたが、勘違いかな?

今回試打したのは、オリジナルカーボンシャフト「TSP110 50」Sフレックス装着モデル。スペックは、ロフト角9度、ライ角58.5度、長さ45.5インチ、総重量305g、バランスD3。ヘッド体積460cm3。シャフトスペックは、重量54g、トルク5.5、先中調子。

試打会場は東京・メトログリーン東陽町、ボールはブリヂストンゴルフのレンジ用2ピースボールを使用。


持ってみた感覚ですが、重量的にはやや軽め。グリップは、ボクにはやや細めですが、これは個人的嗜好の問題でしょう。シャフトを手でしならせてみると、Sにしてはやや柔らかめで、しなりポイントは真ん中よりもやや先辺り。ワッグルしてみると、しなりポイントあたりからヘッドが動く感じで、その振れ幅はやや大きめかな。素振りしてみると、バランスD3にしてはヘッドの存在感は薄めでした。


実際に打ってみると、飛距離的には文句なし。でも、傾向としてプッシュアウトからのフェード、ちょっと擦るとスライスといった感じでした。ちょっとヘッドが走る感覚もあって、結構つかまる感じからか、気持ちインサイドアウト系を意識したスイングになっていたとは思います。もちろん、ボクの傾向としてプッシュアウトしやすいスイングであることと、ボクはフェースの開閉が大きいので、1度開くと戻りきらない感じもあって右7~10度にド~ンでした。でも、打ち出し方向にほぼストレート。出球傾向として、生粋のフッカーのボクが意識しても打てないフェード系というのは気になりますが…。それにしても、ロフト角9度でこの上がり方はスゴイ!! レポを書くにあたって先代記事を読み返すと、同様にプッシュアウトスライスを繰り返していたようです(汗)。ある意味、先代の遺伝子を受け継いでいるのかな…ってw


スカイトラックの弾道データはこんな感じで

その各球データはこちら


【3球平均】

HS43.3m/s、初速62.7m/s、打ち出し角14.8度、バックスピン量2212.0rpm、サイドスピン101.8rpm、飛距離251.4y

【ベスト】

HS43.8m/s、初速63.4m/s、打ち出し角13.7度、バックスピン量2351.3rpm、サイドスピン305.3rpm、飛距離252.6y


打感はマイルド。先代は弾き系としていたましたが、先代のイメージよりも、かなり柔らかめでした。音は中高音系ですが、やや中音が勝っている感じ。


弾道はこんな感じで


そのスカイトラック弾道データはこちら


弾道的には高弾道。少なくともこの重量を振り切れれば、ボールを上げようなんて意識は一不要。かなり低重心を意識していそうなモデルにも感じましたが、スピン量は平均2200rpm辺りで、先代とほぼ変わらずでした。


出球傾向は、ボクのスイングで打ち出した方向にほぼストレート。気になるのは、ご存じの通り頑固なフッカーのボクが打って、見た目でもフェード系だったこと。これは高確率でボクのスイングの問題だと思いますが、先代同様シャフトとの相性も疑っています。


そのシャフトフィーリングと振り感ですが、前述通りいったんフェースが開いてしまうと、インパクトまでに戻りきらない感じかな。また、切り返しでいつものようにほんの少しタメるとヘッドが遅れる感じで、プッシュアウトに拍車がかかっていた感じでした。ボクの場合、先調子系の柔らかいシャフトと大型ヘッドにありがちな傾向かなって思いました。


今回ボクが試打した限りでは、このスペックでHS40~42m/s辺りがコアかなって感じました。スイングタイプ的にはスインガー向けのイメージで、タメてたたくタイプはこのマッチングだと右も左も出てしまいそうな感じでした。持ち球的にはおそらくフェード系向けでしょうが、ボクの場合逆球になるのでその辺は気になるところでした。先代よりも飛距離的に進化しているし、おそらく先代のアスリート向け要素を正当に継承しつつ、より扱いやすさを意識したモデルに感じました。

<タイトリスト「TSR2」ドライバー>

■KAZ’sインプレッション(10点満点)

▽飛距離:10▽上がりやすさ:10▽操作性:8▽構えやすさ:9▽打感の柔らかさ:10▽ミスの許容度:9

■ヘッド:チタン

■シャフト(重量/トルク/調子):「TSP110 50」(S=54g/5.5、SR=52g/5.9/先中調子)。「TSP310 60」(S=59g/5.5/中調子)。「ツアーAD DI」(5S=57g/4.7/中調子、6S=65g/3.3/中調子)。「ツアーAD IZ」(5S=56g/4.4/中調子、6S=63g/3.2/中調子)。

■価格:「TSP110 50」「TSP310 60」装着モデル各1本8万8000円、「ツアーAD DI」「ツアーAD IZ」装着モデル各1本9万9000円。※価格は税込み