女子プロゴルファー永井花奈(23=デンソー)が「アベ100切り」のポイントを教えるレッスンですが、今回は雨の日ゴルフの注意点です。まだまだ梅雨真っただ中。「雨ゴルフは嫌い!」と笑う永井プロですが、試合なら雨でもプレーをするプロならではのポイントを紹介してくれました。

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こんにちは、永井花奈です! 今回は雨の日ゴルフの対策です。実は私、雨ゴルフは嫌いです!(笑い)。プライベートでは雨ならほぼやりませんが、試合となれば別ですからね。私が雨の日ゴルフで気を付けていることを紹介します。

雨の日のゴルフのテーマで「本当に雨が降ってきた」と笑顔を見せる永井花奈プロ
雨の日のゴルフのテーマで「本当に雨が降ってきた」と笑顔を見せる永井花奈プロ

雨の日には、レインウエアを着る方が多いと思います。これは冬のウインドブレーカーと同じで、おなかにたわみができます。そのため、手と体の距離が分かりづらくなってしまいます。離れてしまうことが多くなると思いますが、この距離感に注意して、スタンスを取るように意識しています。

あとグローブですが、普段は革製を使っています。でも、雨の日は合皮(合成皮革)に変えています。ハーフで3枚は替えていますね。グリップが滑ってしまうとミスショットにつながるので、ショットを打つ前にグリップを拭くことも大切だと思います。

グリップ工夫でダフり対策
グリップ工夫でダフり対策
滑らないようこまめに交換
滑らないようこまめに交換

次にショットについてですが、芝の上から打つショットは、どのショットも普段より指1本分くらい短く持って打つようにしてます。フェアウエーでも雨で芝が水を含むと、抵抗が大きくなります。また、晴れているときよりも自分が沈んでしまって、(平らな場所でも)つま先上がりのライから打つような状況になります。そうすると(クラブの長さが)余っている状況になるので、ダフリやすくなってしまいます。クラブを短く持って打つのは、1つ目は水の抵抗に負けないため、2つ目はダフらないためです。特にラフは、元々芝の抵抗が強いのに、雨で水を含むとより抵抗が強くなるので、やっぱり難しいですよね。ドライバーとパターについては、私はそれほど気にしていません。

雨の日でも“ゴルフを楽しむ”という気持ちが、実は一番大切なのかもしれませんね(笑い)。

雨具で手と体が離れやすい
雨具で手と体が離れやすい

◆雨の日あれこれ 最低限用意したいものは「レインウエア」「タオル」ですが、あればより快適なのが「レインキャップ」「全天候性グローブ」です。特にグローブは、ぬれた方がグリップ力が高まるものまであります。プレー予定日が雨予報だと、キャンセルか迷うでしょう。「何の連絡もせず、当日行かない」ことだけは絶対にやめましょう。状況によってはゴルフ場がクローズの場合もあります。その際は必ずゴルフ場から連絡がありますので、予約者都合で中止する際は、当日でもいいので必ず連絡をしましょう。


◆永井花奈(ながい・かな)1997年(平9)6月16日、東京都生まれ。アマ時代は12年「ロレックスジュニアゴルフ」12~14歳女子の部で優勝。13、14年は「関東女子ゴルフ選手権」を連覇。16年7月、プロテスト合格。17年にツアー初優勝を果たすと、賞金ランク20位に入りシード権を獲得。昨年も36位で3年連続のシード権確保。所属はデンソー、契約クラブはヤマハ、ボールはタイトリスト、ウエアはMARK&LONA、シューズはecco。趣味は映画観賞。155センチ、55キロ。

◆取材・構成 川田和博

◆撮影 山崎安昭

◆協力 サザンヤードCC(茨城・城里町)