女子プロゴルファー永井花奈(23=デンソー)が「アベ100切り」のポイントを教えるレッスン。今回はグリーン周りからのアプローチの打ち方です。スコアメークの上で重要な要素となるアプローチは、アマチュア時代に徹底的に練習したところ。そのポイントについて紹介します。

   ◇   ◇   ◇

こんにちは~! 永井花奈です。今回はグリーン周りからのアプローチの打ち方で、私が気を付けていることを紹介します。ゴルフをやっていく上でアプローチは重要な要素です。私がアマチュアだったころ、ショットの練習ができない時でも家のガレージで1メートルくらいの練習は欠かさずやっていました。スコアアップのためには大切なことなので、参考になればうれしいです。

永井プロのお手本ショット
永井プロのお手本ショット

まずはスタンスですが、飛ばす必要がないので、狭めで行きましょう! 私は拳1個分くらいがいいと思います。ボールは右足と左足の真ん中にセットします。バックスイングは手ではなく、おなかに意識を持って上げています。この時、右肘が体から離れないように意識しています。テークバックで出来た左手の角度のキープと常に体の中心にクラブがあることを意識して、体の回転で打つことを心がけてアプローチを打っています。

クラブは体の中心に
クラブは体の中心に

アプローチにもいろいろ種類がありますが、打ち方はシンプルでオートマチックに打てる方がミスも減ると思います。最初にインパクトの形を作って、そこに戻るようなイメージを持った方がいいでしょう。特にアプローチは距離が短いので、余計な動作が加わるとそれを戻す作業が生じてしまいます。それがミスにつながります。なので出来るだけシンプルにしたいですね。実はアプローチで私が意識しているのは、ボールの落としどころだけです。

右肘は離さないで
右肘は離さないで

プロでもパーオンしないホールがあります。それでもパーセーブできるのはショートゲーム、アプローチやパターのおかげです。でも決して難しいことはしていないんです。みなさんも、シンプルかつオートマチックに打てるアプローチを目指してみてくださいね!


◆アプローチの種類 アプローチには「ランニング」「ピッチ&ラン」「ロブ」の3種類があります。今回、永井プロがアドバイスしたのは「ピッチ&ラン」でグリーン面にボールを着地させ、そこから転がして寄せるもの。「ランニング」は9番アイアンなどでキャリーを少なめにしランを主体にしたもの。「ロブ」はサンドウエッジなどロフトのあるクラブでふわりと浮かせて寄せるもの。「ランニング」「ロブショット」の良いところを取ったのが「ピッチ&ラン」で、3つの中では基本となります。

◆永井花奈(ながい・かな)1997年(平9)6月16日、東京都生まれ。アマチュア時代は12年「ロレックスジュニアゴルフチャンピオンシップ」12~14歳女子の部で優勝。13、14年は「関東女子ゴルフ選手権」を連覇。16年7月、プロテスト合格。17年にツアー初優勝、賞金ランク20位に入りシード権を獲得。昨年も36位で3年連続のシード権確保。所属はデンソー、契約クラブはヤマハ、ボールはタイトリスト、ウエアはMARK&LONA、シューズはecco。

趣味は映画観賞。155センチ、55キロ。

◆取材・構成 川田和博

◆撮影 鈴木正人 ◆レイアウト 柏山自夢

◆協力 飯能グリーンCC(埼玉・飯能市)