おはようございます。塾長の青木瀬令奈です。新年度の生活にはもう慣れましたか?ゴルフをするにはすてきな季節。新連載「せれにゃん塾」は、ドライバーからぶっ飛ばしましょう!「ドライバーショット1~基本編~」。ここをしっかり押さえてください。


女子プロがどうしてみなさんより飛ばせるのか
女子プロがどうしてみなさんより飛ばせるのか

豪快なドライバーショットが打てるとホントに気持ちがいいですよね。飛距離を求めるのはゴルファーのさがというものでしょう。身長153センチの私は、飛距離以外の部分でスコアメークをしてきたのですが、プロになってから飛距離不足でカベにぶつかりました。でも、今のコーチ(大西翔太氏)に出会ってから、スイングを改造して約30ヤードの飛距離アップに成功しました。その秘密は、次回、お話しするとして、まずは、みなさんがドライバーを飛ばすために必要な基本をお伝えしますね。

一般的に、男性は力があるからこそのミスをしがちです。力任せにドライバーを振り回してしまい、クラブの性能、特にシャフトのしなりをうまく使えていない人がたくさんいます。ゴルフは、道具を使ってボールを遠くに飛ばすスポーツです。野球以上に遠くまでボールを飛ばせるのは、なんといってもゴルフの醍醐味(だいごみ)。でも、やたらにクラブを振り回していては、かえってそれができません。

一般男性より握力も筋力も強くない私たち女子プロが、どうしてみなさんより飛距離を出せるのか。それは、クラブを上手に使っているからにほかなりません。力だけじゃなく、道具に頼ることを覚えましょう。

女性ゴルファーの場合は、非力な分、クラブを上手に使える方がほとんどです。でも、クラブをもっと速く振れるようになれば、飛距離はもっと伸びるはずです。素振りで「ビュン」と音がするくらい、クラブをフィニッシュまで止めずにしっかり振り抜くことを意識する。インパクトの左側(直後)でトップスピードになるくらいに振り抜く。やってみてください。

男性が、シャフトのしなりを感じるためにも、簡単なドリルをご紹介しましょう。ドライバーで100ヤードを打つ練習をすることです。「え? オレ、もっと飛んじゃうよ」って、自慢していないで、100ヤードを打ってみてください。スイングは少し小さくてもいいですが、手打ちではなく、体全体を使って。ゆっくり振って100ヤード。できるかな? 

「シャフトのしなりって何だろう?」と思いながら100ヤードをドライバーで打つ。だまされたと思ってこれを続けてください。そのうちにシャフトのしなりを感じることができるようになります。トップから力任せにヘッドをぶつけにいくのでは、シャフトを使えていませんよ。シャフトのしなりがわかるようになれば、自然に飛距離も伸びます。お試しください。


体全体を使ってゆっくり振ります
体全体を使ってゆっくり振ります

◆青木瀬令奈(あおき・せれな)1993年(平5)2月8日生まれ、群馬県前橋市出身。実家は音楽教室で、瀬令奈は「セレナーデ(小夜曲)」から名付けられた。身長153センチ。ゴルフ好きの父について7歳でクラブを握る。小柄ながら小技が抜群で、2006年日刊アマ全日本女子に史上最年少の13歳で優勝。数々の実績をアマチュア時代に残している。11年プロ転向。17年ヨネックスレディースで初優勝。18年賞金ランキング31位。三和シヤッター工業所属。


 ◆取材構成=遠藤淳子(清流舎)

 ◆撮影=横山健太

 ◆取材協力=飯能グリーンCC(埼玉・飯能市)