おはようございます。いよいよ8月も終わりに近づきました。過ぎゆく夏を惜しみつつ、さあゴルフしましょう。火曜日の朝活「せれにゃん塾」塾長の青木瀬令奈です。今週のテーマは「フェアウエーウッド(FW)とユーティリティー(UT)<1>~基本~」です。さまざまな場面で使えるお助けクラブについて、じっくり勉強してください。



たいていのアマチュアゴルファーのバッグの中には、FWもUTも入っているのが最近では当たり前になってきました。難しいロングアイアンではなく、易しいFWかUT。そんな時代です。

FW派とUT派に分かれることも多いこの2種類のクラブについて、今日はじっくり考えてみましょう。どちらも、ドライバーでは飛び過ぎてしまうな、というときのティーショットや、セカンドショットなどで使われることが多いクラブ。大きな違いはまず、その見た目です。一般的にヘッドが大きく、ソールが広いのがFW。ヘッドが小ぶりでソールが小さいのがUT。ここでまず好き嫌いが分かれます。

ちなみに私は、少し前までFW派だったのですが、今はUTが好みです。なぜかというとボールが上がらないイメージだったUTが、開発が進んで易しく、球も上がるようになったのでUT派に移行したわけです。アイアンとの間、というよりウッドに近いイメージですかね。


6UT
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どちらを選ぶかはお好みですが、目的別に選ぶのが分かりやすいと思います。困ったときの1本として入れるのか、距離を稼ぐために入れるのか、飛ばし屋さんがティーショットに使いたいのか…。それによって、バッグの中にどちらを何本入れるかを選択します。

私のドライバーの飛距離が伸びたといっても、飛ばし屋のみんなのようには飛びません。だから、セカンドショットで使うショートウッドやユーティリティーが、自分のゴルフを作るための生命線なのです。ですから、そこで正確に距離を打ち分けられるバリエーションを増やすために、3W、5W、7W、9W、U5、U6とたくさんのクラブを入れています。こんな風に目的を考えて、FWやUTは何を選び、何本入れるかを決めればいいのです。


5W
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打ち方については、UTはもちろんFWもはらうのではなく、薄くともターフを取るイメージだと私は思っています。生命線なのでクラブを操作します。ターフは取らず、払うように打つ、という人もいますが、FWでもUTでも、やはりスイングは円運動。フェースの開閉がないわけではないのでターフを取っても構いません。アイアンがワラジのようなターフなら、FWは幅のないターフ。スイング軌道の最下点でちょっと芝を削るイメージです。点でターフを取るというのは難しいかもしれませんが、接地面=ボールと思えばいいだけです。これができればミート率もアップするので、お勧めです。


◆青木瀬令奈(あおき・せれな)1993年(平5)2月8日生まれ、群馬県前橋市出身。実家は音楽教室で、瀬令奈は「セレナーデ(小夜曲)」から名付けられた。身長153センチ。ゴルフ好きの父について7歳でクラブを握る。小柄ながら小技が抜群で、2006年日刊アマ全日本女子に史上最年少の13歳で優勝。数々の実績をアマチュア時代に残す。11年プロ転向。17年ヨネックスレディースで初優勝。18年賞金ランキング31位。三和シヤッター工業所属。


 ◆取材構成=遠藤淳子(清流舎)

 ◆撮影=浅見桂子

 ◆取材協力=白水ゴルフ倶楽部(群馬・渋川市)