濃霧のため最終日13日の競技が中止となり、12日の第1日の結果で各成績が決定。団体男子は開志国際(新潟)、同女子は明秀学園日立(茨城)がともに初優勝した。団体は男子上位14校、女子8校が全国大会(8月2~8日、山口・宇部72CC)に進出した。

 昨年は濃霧で逆転の夢を絶たれた開志国際が、今年は濃霧を味方につけた。昨年は第1日2位で3打差首位の埼玉栄(埼玉)を追う展開だったが、届かなかった。今年は最終日、4打差首位でスタートしたものの、前半、6打差3位から出た佐野日大(栃木)に逆転され、3打リードを許していた。それが、午後3時に濃霧中止が決まり初優勝が転がり込んだ。「しっくりこないが、優勝は優勝。去年の悔しさを晴らせた。選手たちの頑張りをたたえたい」と、藤田裕之監督(48)は笑みを浮かべた。

 昨年の経験が生きた。藤田監督は「今年は何が起きてもいいようにスタートダッシュをしようと子どもたちと話していた」。そして、全員3年生の選手が期待に応えた。第1日68で勝利に貢献した大沢優は「去年は口で優勝したいと言っても、気持ちが入っていなかった。今年は本気で優勝したいと思って、準備できた」と胸を張る一方、「2日目にスコアを伸ばしていけるのが良いチーム」と、この日の出来を反省した。全国大会に向けて「スタートダッシュを決め、2日目の前半で伸ばして優勝したい」と言葉に力を込めた。

 「去年よりもここぞというパッティングで気合が入っている」(平川陸斗)、「団体戦にすごい力を入れ、互いに教え合っている」(若有宣彦)、「今年、団体メンバー入りでき、人のために頑張れるようになった」(岩富凱也)と、結束力抜群の開志国際。8月には本気で日本一を狙う。

 新潟・胎内市にある同校は、グループが経営する櫛形GCに隣接。毎日コースで練習できる、恵まれた環境も武器。藤田監督は「全国大会では関東チャンピオンとしてのレベルの高さを示したい。今年は全国優勝を目標にやってきた。それだけの力はある」と、全国初優勝を意識していた。