2年連続3度目の出場となる池田勇太(31=フリー)は5バーディー、5ボギーの72で回り、イーブンパーの45位となった。

 前半は6番から4連続ボギーを含む「41」をたたいたが、後半の難しいイン9ホールでこの日全体最少となる「31」を記録。見事なカムバックに「前半は弟がプレーしてたのかな。前半と後半で10打違うのは記憶にない」と驚きを隠せなかった。

 積極的に米ツアーに参戦してきた今季。プレーの1つ1つを切り取れば決して悪くない内容でも、結果が伴わずに苦しみ、悩んできた。「(今日は)前半だけで5オーバーまでいったので開き直れたのかもしれない。そこまで打ってしまったので、自分の中で何かを変えましょうと。性格的にどうしてもシビアにいろいろ考えながらプレーしてしまう癖がある。もっと簡単にというか、気を楽にというか、そういう気持ちで後半はプレーした」と振り返る。

 ハイライトは3つ戻して迎えた17番。ティーショットは右のファーストカットに埋まっていた。フォローの風の中、あえて8番アイアンから9番アイアンに番手を落とした上で、意図的にフライヤー(芝がフェースとボールの間にはさまり、スピンがかからずボールが飛びすぎる現象)をかけにいった。ピン下6メートルに運ぶ完璧な一打に、思わず坂井恵キャディーと力強くハイタッチ。これを沈めてバーディーとし、最終18番もロングパットをねじ込んでバーディーで締めた。

 「これだけかみ合ったのは今季初じゃないかな。イーブンまで戻せたのは神懸かり的だった。インコースだけで5アンダーで回れたのは自信になるし、自分にとってありがたかった」と久々の手応えに笑顔があふれた。