昨季賞金女王の鈴木愛(23=セールスフォース)が単独首位に立った。3打差7位から出て6バーディー、ボギーなしの66で回り、通算8アンダーの136。ドライバー、パターとも安定し、他を寄せ付けない強さを披露した。1打差2位に川岸史果(23)ら、9年ぶりのツアー優勝を目指す諸見里しのぶ(31)はV圏内の4位。イ・ボミ(29)は1打及ばず予選落ちした。

 愛ちゃんに充実感が漂った。6つのバーディーを積み重ね、ボギーなし。沖縄の青空のように晴れ晴れとした表情を見せると「まぐれですよ」と笑った。だが、決してまぐれではない。ドライバーが安定し、アイアンも「たまに芝が逆目になった以外は、いい感じ」。12番パー4で6メートルを沈めてバーディーとするなどパターも好調だ。7位から一気に単独首位に浮上。やはり、女王は強い。

 1月末の沖縄。プロ野球ロッテの福浦らと合同自主トレを行い、嘔吐(おうと)するまで走りまくった。15本のダッシュをこなした際に「かなりキツくて出しちゃいました」と苦笑い。左太もも裏を肉離れするほど追い込み、2月の米国合宿では10日間ほど練習ができなくなった。それでも開幕に間に合わせ「やっぱり丈夫な体はすごい」。16年イ・ボミ以来の2年連続女王へ。開幕戦でツアー6勝目を挙げ、勢いに乗る。【益子浩一】