稲森佑貴(23=フリー)が8バーディー、1ボギーの65で回り、7アンダーで首位と1打差3位につけた。いきなり5連続バーディーで発進するなど、鹿児島城西高の先輩、サッカー日本代表FW大迫勇也ばりの“半端ない”ロケットスタートから初優勝へ突き進む。小林正則(42)とデービッド・オー(37=米国)が8アンダーの首位で並び、石川遼(26)は5アンダーで9位だった。

 石川と同組で大ギャラリーを引き連れた稲森が、5連続バーディーと主役の座を奪った。拍手喝采にも「誰も『半端ない』って言ってくれなかった(笑い)。鹿児島城西高出身って知らないかもしれないので、これを機に知ってもらえたら」と貪欲にアピールした。

 稲森の高校入学と同時に卒業した大迫には1度あいさつをしたことがある。すでにJ1鹿島で活躍していた大迫、早大を経てプロ野球の横浜(現DeNA)に進んだ細山田ら同校OBアスリートの集まりに、在学中にプロ転向した稲森も出席。「向こうは絶対覚えてないと思いますが…」と振り返る。

 14年の第1ラウンドでは自己最長6連続バーディーを決めた大会だ。過去3年連続トップのフェアウエーキープ率は、この日も100%。今週新調したアイアンについて「飛距離が落ちることなくスピン量が増した」とホストプロとしてのアピールもそつがない。「『稲森半端ない』って言われるように頑張りますよ」と笑った。