優勝した14年大会以来となる出場の石川遼(26=CASIO)は1バーディー、1ボギー、1ダブルボギーの74とスコアを落とし、通算イーブンパーの144で首位と8打差の45位に後退した。

 ティーショットを右の林に入れた4番でボギー先行。5番で第2打をピンに絡めてバウンスバックも、続く6番でティーショットが再び右へ大きく出た。このホールをダブルボギーとし、以降はパーを並べた。「出球が右にいくことが、すごく多かった。ドライバーもアイアンも、狙ったところから10ヤードくらい右に出るようなショットが多かった。スコアを伸ばす、ということに関してはすごく苦しかった」と振り返る。

 直近のダンロップ・スリクソン福島オープンではスイングを改良し、ややフェードよりのストレートボールに球筋を変えて3位。新たな試みの中で散見された左へ真っすぐ出るミスに関しては想定内だった。右に出るのは、かねて懸案だったミスだが「自分の中で何が起きていて、この球になっているかが分かる右。すぐに直せる右ですね。シーズン序盤に出てた右っていうのは、いつどこで出てもおかしくないようなプッシュアウトだった。『ここで出る?』みたいなところとか、嫌な予感したら出る、みたいなところがあった。今日、それはなかった」と違いを強調した。

 4打差だった首位の背中は大きく遠のいた。「これだけミスショットが多かったら、しょうがない。悔しいけど、今日の自分の内容から、5アンダー6アンダーというスコアを(出せると)感じることはできなかった。そういう『内容はいいな、ただスコアがついてこなかったな』というのとは全然違う、低い次元のプレーになってしまった」。この日は午前8時35分という早い時間帯のスタートだったが、ホールアウト後の練習場から引き揚げたのは午後5時を回ろうとした頃だった。根気強く、精度という課題と向き合う。