15位から出た谷原秀人(39=国際スポーツ振興協会)は4バーディー、2ボギー、2ダブルボギーの72とスコアを落とし、通算5アンダーの205で47位に後退した。

 3、5番と2バーディー先行で上位に迫ったが、8番で返しのショートパットを外して3パットボギー。「最初はスライスしていって、返しもスライスしていった。あの辺、油断しているんでしょうね。距離もそんなになかったので、しっかり読んでいなかった」と悔やむミスとなった。

 英国のリンクスらしい強風が吹き、風向きも前日とは真逆だった。「持つクラブが全然違いますし、別のコースでやってるくらい違う感じでした」と振り返る。9番ではドライバーショットがアゲンストの風に押し戻され「越えると思った」というポットバンカーへ。第2打は出すだけとなり、ダブルボギーをたたいた。「海風なんで、やっぱり重いですよね。流されたら、流されっぱなしっていうか、計算がつかない」。想像以上の威力だった。

 それでも終盤は、徐々に強さを増していく風に対しても冷静に対処。バーディー直後の17番パー3では、右から吹きつける強風に対し、先に打った世界ランク3位ジャスティン・ローズ(英国)のショットも参考にしながら6番アイアンでカット気味に打って風にぶつけ、ピン右8メートルにつけて連続バーディーとした。

 ビッグスコアをマークした選手は風もまだ比較的穏やかだった早い時間帯にスタートした組が中心。第2日を終えて通算13アンダーだった首位のスコアも動かなかったほどタフなラウンドだった。「この風の強さを経験できて良かった。今日で学習できた。来週(全英オープン)に向けてもそうだし、明日に向けても、今日分かって良かった」。全英前哨戦の名にふさわしい収穫を得た。