過去3勝を誇る全英オープン(19日開幕、カーヌスティ・リンクス)に3年ぶりの出場を果たすタイガー・ウッズ(42=米国)が16日、公式会見に出席した。

 「もう戻ってこられないと思うこともあった」と素直な気持ちを明かした上で「世界最古のメジャーで、歴史あるコースでのゴルフ。アマチュア時代を含めて、4度目のカーヌスティにはいい思い出がたくさんある。コースに出てプレーするのが、本当に楽しみで仕方ない。(カーヌスティでの)全英でプレーした過去2回に比べ、コースは少し違った様相を呈しているし、ワクワクするチャレンジになるはずだ」と高揚感を隠さなかった。

 自らの状態について分析する言葉には自信がみなぎる。「試合に出るたびに、調子は上がっている。(復帰して間もない)今年初めの頃の感覚とは、雲泥の差だ。自分のゴルフ、体、スイングが分かってきている。(4月)マスターズの時より確実に向上している」。スイングをマイナーチェンジし、グリーン上でも代名詞であるスコッティキャメロンのピン型からパターを替えた。「全てが、少しずつレベルアップできている。(復帰後に)優勝争いも数回しているし、あと少しシャープなゴルフができるようになれば、優勝のチャンスもあるはずだ」とうなずく。

 「ここは、フェアウエーの方がグリーンより速い。例えば、月曜日の18番では3番アイアンを使って333ヤードだった。それほど速くなる。今週は長い番手の出番は少なくなるはずだ」とコースマネジメントの重要性を説きつつ「昔からずっとリンクスコースが大好きだった。クリエーティブなゴルフが必要になるからね。全英オープンでは感覚がとても重要で、全英で活躍する選手は感覚に優れた選手が多い。そして、ロングパットがうまい選手も優位に立つ。アプローチでピンに寄せるのは容易ではないから、12~15メートルが多くなり、ロングパットを打つ回数が増えるからね」と言った。

 記者からの「全英が一番メジャー優勝に近いのでは?」という問い掛けには「一番近いんじゃない? だって、今週開催されるんだから」とユーモアたっぷりに返し、笑いを誘うひと幕も。予選ラウンドは松山英樹とメジャーでは初めて同組を回る。