午前8時に順延された第2ラウンドの再開を予定していたが、濃霧のためスタートが1時間遅れ、大会は54ホール短縮競技となることが決まった。加算賞金額は当初の75%となる。

今季日本ツアー初参戦の松山英樹(26=LEXUS)は順延となっていた9ホールで2バーディーを奪い、通算イーブンパーの140で首位と8打差の25位につけた。

最終18番パー5のティーショットが木に当たってカート道の左まで転がったが、目の前にそびえる2本の木の隙間からグリーンを視認できた。今週スポットでキャディーを務める高校、大学の後輩プロ、早藤将太(25)が笑う。「スーパースターって、こういう時に前が開いてるものなんですね」。残り175ヤード、迷いなく手にした8番アイアンで間を抜き、ドローをかけたボールは左サイドのピン上5メートルに2オン。スーパーショットで悠々とバーディーを奪った。

ショットの手応えについて「ないから困っているんですけど…」と声のトーンは上がってこない。それでも、ホールアウト後に同組だった宮里優作からかけられた「コースレコードを目指して頑張って」という言葉で気持ちを奮い立たせる。「今の状態では厳しいですけどね。目指さないと、出るものじゃない。8打差はすごく大きいけど、出せればプレッシャーをかけられる」。パー72のコース記録は03年に室田淳が出した「62」。パー70に変更された今年は秋吉翔太が第1日にマークした「64」が、目下のターゲットになる。

昼食休憩を挟む気配もなく敢行した練習はパット、ショットと約2時間に及んだ。さらにその後は、クラブハウス前に行列をつくった200人近いギャラリーにサイン。スーパーショットだけでなく、全てにおいて妥協なき姿勢もまたファンを引きつける。