日本ゴルフ協会(JGA)は26日、都内で会見を行い、20年東京オリンピック(五輪)の日本代表女子担当コーチに、98年の賞金女王でツアー通算18勝の服部道子(50)が就任したことを発表した。

同日に行った強化委員会で正式に承認された。丸山茂樹ヘッドコーチらと登壇した服部コーチは「身が引き締まる思い。しっかり五輪に向けて努めていきたい」と抱負を話した。

「アスリートファースト」を掲げた。コーチの役割を「スポークスマンと聞いている」と話し、今後、各大会に出向き、大会前の練習ラウンドなどで積極的に選手とコミュニケーションを図り、風通しの良い関係性を構築していく。「パフォーマンスが最大限に発揮できるように体調面、精神面でサポートしたい。五輪を機にゴルフ界がますます盛り上がって発展していけるように」と力を込めた。

16年リオデジャネイロ五輪は、丸山氏が男女のヘッドコーチを兼任したが、五輪を通し女子のコーチの必要性を感じていた。当初、JGAは、17年に引退した宮里藍さんにコーチを打診したものの、昨年、本人が指導経験の不足を理由に辞退。人選は難航したが、海外経験も豊富で英語も堪能な服部氏に5月中旬に打診していた。五輪強化委員会の倉本昌弘委員長は「丸山くんと2人で選手のケア、強化に向けてやってほしい」と話した。

◆東京五輪への道 男子は20年7月30日から8月2日、女子は8月5日から8日まで埼玉・霞ケ関CCで開催される。出場資格は、男女の世界ランキングをもとに算出した国際ゴルフ連盟(IGF)の五輪ランキングで得られる。1つの国・地域から出場できるのは最大4人まで。男女ともに18年7月1日からポイント算出が始まっており、男子は20年6月23日、女子は同年6月30日時点のランク15位までの選手が出場権を得る。16位以下は、2人を上限に出場権を獲得。16年リオ五輪は、男子は池田勇太(21位)片山晋呉(54位)、女子は野村敏京(4位)大山志保(42位)ら男女各60選手が出場した。

◆服部道子(はっとり・みちこ)1968年(昭43)9月8日、愛知・日進市生まれ。小4で祖父のすすめで競技を始める。テキサス大留学時代の85年全米女子アマを日本人で初制覇。91年プロ転向。93年ミズノオープンレディスで初V。98年に年間5勝を挙げ賞金女王に。09年に医師と結婚。生涯獲得賞金6億9852万2884円(15位)。168センチ。