今季2勝目を目指す小祝さくら(21=ニトリ)が、前半の6連続バーディーなど67で回り、通算9アンダー、135で首位と1打差の2位に浮上した。7月の初優勝以降はチャンスもものにできず、集中力の改善に取り組み復調。10アンダーで単独首位の鈴木愛、9アンダーで並ぶ申ジエの強豪相手に逆転優勝に挑む。

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ほんわかムードの不思議ちゃんが気合を入れた。3番パー4でバーディーを奪うと、続く4番パー3では10メートルのバーディーパットをねじ込んだ。その後はミスショットでもバーディーを取る“ゾーン”に入って、あれよあれよの6連続バーディー。「何でも流れが良くて、うまくいってくれた」と苦笑いで振り返った。

7月のサマンサタバサ・レディースでプロ初勝利を挙げてから、なかなか勝てない。そんな話を先週コーチとしていると「ピンをねらう気がない。集中力が足りない」と言われた。そこで小祝は「集中力改善、気を通す」という部分をルーティンに取り入れた。

ティーショットを打つ前に素振り2回。セットしたボールの後ろに立ち、ピンと結んだ線上に気を送る。「絶対寄せる」と自分に気合を入れ、3歩でアドレスに入って打つ。「何回か忘れることもあったけど、いつもより集中できた」とバーディー量産につなげた。

前週のマスターズGCレディースの3位に続き、優勝をねらえる位置にきた。おっとり娘も逆転Vへ気合を入れる。「上にいる選手がすごく強い。しっかり伸ばさないと優勝はないので、回りを気にせず自分のゴルフに徹する」と自らを奮い立たせた。【桝田朗】