星野陸也(23=フリー)が7バーディー、2ボギーの65で回り、単独トップに立った。賞金王争いは1位今平周吾(27)と同2位ショーン・ノリス(南アフリカ)に絞られたが、バーディー率など9部門のスタッツで争う「メルセデス・ベンツトータルポイントランキング」で、星野は1位今平に1ポイント差の2位。1位には賞金100万円と1000万円台のSクラス、高級ベンツが与えられる。賞金王とは別のもう1つのタイトル争いも白熱してきた。

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高級ベンツが視界に入ってきた。星野は1番でバーディースタートを切ると、2番パー3では7メートルのフックラインを読み切って連続バーディー。勢いに乗ると、前半だけで5つのバーディーを積み重ねた。5アンダーの65で単独首位。「久々に良いゴルフができた」と満足そうな表情を浮かべた。

平均パット、飛距離など9部門で争う「トータルポイントランキング」。もともと「部門別のランクを上げれば、成績も上がる」と、ランク1位を目標に掲げてきた。現在今平に1ポイント差の2位。今季はそこに大きな「ニンジン」もついた。

今季からメルセデス・ベンツがスポンサーにつき、今大会を終えて1位になると賞金100万円と約1000万円のベンツSクラスが贈呈される。プロゴルファーとして20代後半で外車に乗る夢を持っていた23歳は「今(Sクラスを)買ったら調子に乗ってると思われる。(賞品として)もらったら大丈夫」と色気たっぷりに話す。

3週前は首痛で欠場も、その後は休養を取りながら、うまく調子を合わせてきた。「優勝を目指す。そうすればポイントもついてくる」。ベンツゲットでプロとしての箔(はく)を付けたい。【田口潤】

◆星野陸也(ほしの・りくや)1996年(平8)5月12日、茨城・友部町(現笠間市)生まれ。小学1年でゴルフを始める。水城高2、3年で関東ジュニア連覇。日大を2年で中退、16年8月にプロ転向。昨年フジサンケイクラシックで初V。昨季賞金ランク7位。今季の賞金は6292万円で現在11位。家族は両親と姉、妹。186センチ、76キロ。