ツアー1勝の原英莉花(21=日本通運)は、国内女子ツアーの今季2戦目以降を見据えたラウンドとなった。この日は2オーバーの70位でホールアウトし「最後しかバーディーがなかったので疲れました。でも楽しく回れた」と、結果は意に介していない様子だった。

6月の今季開幕戦アース・モンダミン・カップで5位に入ったが、その後はトレーニングによる体力強化中心のメニューをこなしてきた。「3日トレーニングして1日休んでという感じ」と、走り込みなどを中心に行ってきたという。クラブを使った練習も素振りなどがメイン。今季2戦目となる、今月14日開幕のNEC軽井沢72(長野)まで時間のある現在は、体力強化に重点を置いている。それだけに、この日はドライバーを積極的に使用する、スケールの大きいゴルフを心がけた。

新型コロナウイルスの影響で出場辞退選手が出たことで、今月20日開幕のAIG全英女子オープン(スコットランド)の出場権が回ってきたものの、回避したことも明言した。「メジャー大会なので、自分の大きな経験になる、経験したいというのがあり、成長したいなというのもあって、すごく悩みました」という。まず新型コロナウイルスの感染拡大で、海外の試合に出場後は帰国後、2週間の隔離生活を送らなければならないことが影響。「2週間何もできないのは、すごくブランクになると思った」と語った。さらに、試合数が減っている中、国内開幕戦に次ぐ試合がメジャー挑戦という状況になることに「勝つ準備もできずに挑むのは(他の出場)選手に対しても失礼ですし、自分に対しても自信を失うだけになるかもしれないということもある。いろいろなことを考えました」と語った。何よりも「勝負」や「挑戦」という状況でなくなると判断したようだ。

当面は国内ツアーに専念すると決めただけに、この日、今季3戦目としてニトリ・レディースの開催が決まったと発表され「よかった!」と、声を弾ませた。さらに賞金総額が従来の2倍、2億円となったことには「えーっ、すごい! ありがたいですね」と、驚きながら喜んでいた。