松山英樹(28=LEXUS)が2バーディー、2ボギーの70で回り、首位と5打差の48位につけた。

ショットが不安定な中、2つのチップインバーディーで踏みとどまった。5年ぶりメジャー出場の石川遼(28=CASIO)は、2バーディー、4ボギーの72で90位と出遅れた。メジャー16勝目を目指すタイガー・ウッズ(米国)は2アンダーの68で20位、ジェーソン・デー(オーストラリア)とブレンドン・トッド(米国)が5アンダーの65で首位に立った。大会は新型コロナウイルスの影響で5月から延期され、無観客で実施された。

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ティーショットは3ホール連続でラフに打ち込んでいた。1、2番とパーでしのぎ、迎えた3番パー3。グリーン左奥ラフ約8メートルからの第2打を、松山はカップインさせた。苦境を打開するチップインバーディー。しかし、状況は良くならなかった。その後もティーショットは曲がり続け、5番、8番とボギーと流れは戻らなかった。

そんな松山を救ったのが、またもやチップインバーディーだった。13番パー4。グリーン右前ラフから約21メートルからの第3打を、直接カップに放り込んだ。

「今日はティーショットがすごく荒れてしまったので、チャンスが作れなかった。その中でパープレーで終われたのは、本当に良かった」。松山は厳しい表情でプレーを振り返った。

コロナ禍の中、米ツアーが再開して、松山はこれまで5大会に出場。ショットが安定せず、予選落ち2回で、上位に顔を出したのは7月のワークデー・チャリティー・オープンのみ。「ホールによって、しっかり距離を出さないとセカンド以降が苦しくなるときにミスが多い。簡単に言えば力みだと思うんですけど」と、焦りとも言える心境を明かした。

午後からのスタートで、ホールアウトは午後6時過ぎ。普段は練習場に直行するが、この日は日没も近く練習場に姿はなかった。風が強くなった午後から、第2日は午前組としてラウンドする。「明日の朝は風が穏やかだと思うので、しっかり伸ばしていきたい」と気持ちを切りかえていた。