渋野日向子(21=サントリー)が、4戦目でようやく今季初の予選通過を果たした。

3バーディー、4ボギー、1ダブルボギーの75で、通算1オーバー、145で52位。終盤に失速、特に最終18番でダブルボギーをたたき、怒りを今季初の決勝ラウンドでぶつけることを誓った。日本勢は通算1アンダーで36位の畑岡奈紗、同1オーバーで52位の河本結も決勝ラウンドに進出。野村敏京は87位、上原彩子は101位で予選落ちした。通算11アンダーのネリー・コルダ(米国)が首位を守った。

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最後の最後で、今季初の予選通過を素直に喜べない展開が待っていた。18番パー5。深いラフから放った渋野の第3打は、グリーンまで届かず手前の池に入った。うつむきながら、右手で持ったクラブを振り回して悔しさをあらわにした。打ち直して5オン。第6打もカップに嫌われ、痛恨のダブルボギーを喫した。池への一打を振り返り「ダフったわけではないけど飛ばなかった。(ラフに)持っていかれた。上がりの自分の情けなさにすごい腹が立っている」と、笑顔はなく怒りを押し殺して話した。

前半はバーディー先行と快調だった。後半出だしの10番の前には、持参したトマトをほおばり栄養補給。第1ラウンド(R)は「余裕がなかった」と、ほとんど手を付けなかった菓子類も、随所で食べる余裕も出てきた。ところが11番パー5で、2メートルのバーディーパットを外し「気持ちが切れたわけじゃないけど、あれはショックだった」。第1Rからこの日前半まで、パー5のホールでほとんど奪ってきたバーディーを逃し、心が乱れ始めた。13、17番を落とし、ボギー先行の焦りで導かれるような18番のダブルボギーだった。

昨年12月1日まで行われた昨季の国内最終戦以来、9カ月ぶりの決勝R進出に「やっと今年開幕できた」と、胸のつかえは取れた。だからこそ「あと2日、また挑戦できるのはうれしいので、この後半(で落とした)4つを取り返せるよう頑張りたい」と力説した。 首位とは12打差に開き、目標とする生涯をかけての「5大メジャー制覇」の目標とは別に、新たな目標を課した。「後半のゴルフは最悪だった。ショットもパットも全てにおいて修正する点は多いので、しっかり練習したい」。今季過去3戦も、予選落ちした翌朝から猛練習し続けてきた。この日も日没が迫る会見を終えると即座にクラブを振った練習の虫。ただ、うまくなりたい思いを、残る2日間にぶつけるつもりだ。

▽通算11オーバーの101位で予選落ちの上原 力不足。全部苦労した。ショットもパットもアプローチも。今の感じでは全然戦えない。調整して、きっかけを見つけたい。