勝みなみ(22=明治安田生命)が5バーディー、ボギーなしの5アンダー、67で首位発進した。首位スタートは18年7月13日、サマンサタバサ・レディース以来実に59戦ぶりだ。

「(4週前の)日本女子オープンからショットが少しずつ良くなってきていた。パットは良かったし、かみ合えば…と思っていた」。空き週を挟み、2週前の富士通レディースで今季7戦目で最高の12位。手応えが結果に結びつき、笑顔が浮かんだ。

この日は我慢のラウンドでもあった。序盤の2~5番は、2~4メートルのシビアなパーパットを決めた。終盤15番では下り5メートルをねじ込み、パーセーブ。「前半に耐えたことが良かった」という。

ショットは右に出がちな球筋に悩んでいたが、日本女子オープン最終日朝の練習場で「(テークバックで)左肩を全力で回してみよう」と試すと、トップまで手がスムーズに上がるようになり、球筋も右に出ることが減った。パットは短い距離で気持ち悪さが残っていたが、富士通レディースの最終ラウンド中、フェースが開く癖を思い出し「かぶせてみよう」と試したら、ミスが減った。

「1年間、しっかり戦える体を作らなきゃ」。その意識から今オフはトレーニングに重点を置き、コロナ禍の間も怠けずに取り組んだ。結果的に飛距離アップにもつながり、ドライバーは「10ヤード以上は伸びている」と語る。コロナ禍明けの韓国勢に加え、渋野らも復帰し、顔ぶれが出そろった国内ツアー。「う~ん、そこはあんまり…。いざ試合になると、私はこうなっちゃいますから」と顔の前で両手を狭めて見せた。自分は自分。今季初優勝、ツアー通算5勝目へ。首位発進から決めれば、アマチュア優勝を飾った14年4月KKT杯バンテリンレディース以来2度目になる。