新人の石川怜奈(21=チェリーヒルズGC)が通算6アンダー、210で1位になった。昨年のプロテストに合格した、渋野日向子の作陽高の後輩は11位でスタートし、この日のベストスコア67をマークした。

石川は「目標は3日間で1アンダーずつ。昨日の時点で1アンダーだったんで、もう少し潜れたら…と思っていました」。ちょうど1年前、プロテスト合格後のQTはファイナルに進んだが、出場96人中96位。「昨年は“どべ(最下位)”だったんで。今回はトップ10に入らないと意味がないですから」と喜んだ。

昨年プロテストでは、先輩渋野を「ヒナコッティ」と呼び、自分はポケモンのキャラ「カビゴン」からとった愛称「レナゴン」と明かすなど陽気なキャラクター全開で合格。体重を自ら「100キロ」と書き込み、注目を集めた。

ツアー出場権のなかった今年は下部ステップアップツアーを主戦場にし、10月山陽新聞レディースで初優勝した。「この1年で気が強くなった。ステップで優勝して自信になって。最下位とかになると、すぐネットでたたかれるから、負けず嫌いになった。1年前は“何とかなる”ぐらいの気持ちだったので、今は自信を持ってクラブを振れるようになりました」

2週間前、推薦で唯一出場したツアー競技・大王製紙エリエールレディースでは渋野と再会、夕食もともにした。「ヒナコッティといろいろゴルフの話をして、やっぱり練習量が大事。それさえすれば、結果はついてくると思っています」。憧れのプロと慕う葭葉ルミからもLINEをもらい「あなたの飛距離があれば、大丈夫」と激励されたという。来年のツアー11試合+アルファの出場権を確保した。先輩渋野と優勝争いをする夢へ、大きく前進した。