日本ゴルフ協会(JGA)ナショナルチームのガレス・ジョーンズ・ヘッドコーチ(49=オーストラリア)が、10日開幕の全米女子オープンに出場する教え子たちにエールを送った。日刊スポーツのインタビューに答え、メジャー初制覇を目指す畑岡奈紗(21=アビームコンサルティング)や初挑戦の古江彩佳(20=フリー)らに、これまでの取り組みを踏まえ期待を寄せた。

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ジョーンズHCは、JGAがユース年代のナショナルチームを海外試合に派遣する際のヘッドコーチを務める。15年にJGAに招聘(しょうへい)され、世界水準の強化プログラムで畑岡奈紗、金谷拓実、古江彩佳らを育ててきた。特に畑岡はチームを離れてからも連絡を取り合い、米ツアーでの戦いを支えている。

ジョーンズHC 今週、2つのコースを全米女子オープンで使いますが、2週間前に畑岡さんはそこで練習ラウンドをして、準備としては整った状態だと思います。先週はショットの精度で苦戦していたが、逆にパットの成績は非常に高い。週の始めに練習しすぎて土日に疲れないように、それをしっかりやっていくと上位に食い込む活躍につながると思います。

今回が米メジャー初挑戦となる古江に関しては、心強い援軍の存在も挙げて期待した。この大会で古江のキャディーを務める佐渡山理莉(20)は、ナショナルチームで古江の同期生。昨年のプロテストに落ちたが、プロになることを選び、中国ツアーでプレーする。

ジョーンズHC 古江さんは口数が少なく静かな選手ですが、内に秘める決意とかは非常に強い選手。世界でラウンドしてもほとんどいつもと変わらないラウンドをして、プレーを一定に保つことができる。佐渡山はコース戦略に対して情報収集することにたけているので、彼女たちには期待したい。

その他、西村優菜、勝みなみ、河本結、比嘉真美子らともに練習し指導した選手たちの名前を挙げ「強い選手が行っている」と期待を寄せていた。【桝田朗】

◆ガレス・ジョーンズ 1971年英国生まれ。95年にプロとなり、97、98年にはツアープレーヤーとして活躍。その後オーストラリア国立スポーツ研究所などを経て、同国ナショナルコーチに就任。15年にJGAナショナルチーム・ヘッドコーチ。17年にはネイバーズトロフィーチーム選手権で13年ぶり男女アベック優勝。畑岡が米ツアー3勝、男子の金谷、中島啓太がアマチュアランク世界一になるなどその手腕は高く評価されている。