笹生と同じく新世紀世代の山下美夢有(19=加賀電子)が6バーディー、1ボギーの5アンダー、67をマークし、自身3度目の首位発進を決めた。

2週前のヤマハレディース葛城は最終日を首位で迎えながら、稲見萌寧(21)に逆転負けして2位。悔しさを胸に再出発だ。古江彩佳(20)沖せいら(28)も首位。賞金ランク1位小祝さくら(23)が1打差4位。3週連続優勝のかかる稲見は45位。

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ハワイで頑張る笹生に負けられない。山下は4、11、18番と、4つのパー5のうち3つでバーディーを奪った。「(笹生)優花は飛ばすし“魅せるゴルフ”をする。私は飛ぶ方ではないけど、ミスを少なく、パー5で(バーディーを)しっかり取っていく」。大阪・寝屋川生まれの浪速っ子は西川きよしばりの“小さなことからコツコツと”が身上。身長150センチとツアーで最も背の低い山下なりのスタイルだ。

大阪桐蔭高3年で受験した19年プロテストで、笹生、西郷真央と一緒に合格し“高校生プロ”になった。笹生は昨年ツアー2勝を挙げた。「優花はホントにすごい」。一緒に練習ラウンドもする。応援もする。先週、LINEで「頑張って」と送るとすぐ「ありがとう」と返事が来た。でも負けたくない。「いいライバル」と表現した。

昨年10月の日本女子オープンからの連続予選通過は13試合。2週前は完全優勝を惜しくも逃す2位と、上位争いも板についてきた。「最近は自分のリズムで(ショット、パットとも)打てている。あと余裕もあるというか」。できれば早めに米ツアーに挑戦したい。そんな野望もある。ツアー初優勝も早いに越したことはない。【加藤裕一】