アマチュアで日大2年の杉浦悠太(19)が5バーディー、1ボギーの4アンダー68で回り、首位発進した。ナショナルチーム仕込みの徹底したコースマネジメントで難コースを攻略。3アンダーで3位発進した日体大4年の河本力(21)とともに、アマチュア旋風を巻き起こす。

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アマチュアの杉浦が難コースを攻略し、堂々の首位タイに立った。インの10番からスタートし、11番パー5で4メートルのパットを決めバーディー。15番では7メートル、18番では5メートルのパットを沈めて前半は33。より難しい後半でも2バーディー、1ボギーとスコアをまとめた。

「ショットが外してはいけない方にほとんど外さなかった。グリーンを外したとしても、アプローチが楽だった」と会心のラウンドを振り返った。今年、台頭著しいアマチュアの実力者の1人。日本ゴルフ協会のナショナルチームでも実績を上げ、昨年プロ転向した金谷拓実や、同じアマの中島啓太(日体大)らと競い合う。「アマでも上位で優勝争いできる。先輩たちが優勝争いをしているので、自分も負けないで優勝争いしたい」と意気盛んだ。

ナショナルチームでは、畑岡奈紗や金谷拓実らを育てた名伯楽ガレス・ジョーンズ・ヘッドコーチの指導で試合前の準備の大切さを学んだ。この大会の2週間前には、同チームの中島啓太や今大会にも出場している米沢蓮(東北福祉大)と3人で大会のコースをラウンド。攻略のポイントを共有し、この日に生かした。

17年、18年と石川遼が若手育成のために開催したジュニア大会で優勝。石川から「(ショットが)曲がらない選手。レベルとしてはプロの中でもトップクラス。あとは経験を積んでいけば。この先が楽しみ」と期待される。

杉浦は、今大会の目標を「優勝」と断言する。残り3日間で一昨年の三井住友VISA太平洋マスターズで優勝した金谷拓実に続くアマチュアVに挑む。【桝田朗】

◆杉浦悠太(すぎうら・ゆうた)2001年(平13)9月12日、愛知県高浜市生まれ。4歳でゴルフを始め、福井工大福井高時代の17年石川遼招待ジャパンジュニアマスターズ優勝、18年に石川遼ジュニアゴルフチャンピオンシップ優勝。19年全国高校選手権春季大会優勝。19年、20年JGAナショナルチーム。171センチ、73キロ。ドライバーの平均飛距離は290ヤード。

【河本力は8番イーグル、3位発進】

○…女子プロ河本結の弟・力が、3アンダーで3位につけた。ドライバー平均飛距離300ヤードとプロ顔負けの飛ばし屋は、前半の8番パー5で2打目をワンピンにつけイーグル。大会前の10日に杉浦と練習ラウンドをともにし、準備も万全だった。「前半戦で回ったあと、杉浦が『簡単だった』と言っていたので、それがありがたかった」とアマ仲間の言葉に背中を押されたと明かした。