国内女子ゴルフツアーのほけんの窓口レディースは第2ラウンド(R)の荒天順延と最終日の悪天候を見越し、54ホールから36ホールに競技が短縮された。梅雨前線の影響による大雨、さらにゴルフの天敵・雷に備えた措置だったが、順延・短縮発表の第2日午後0時26分以降、最終日も天気の大きな崩れはなかった。第2日が日没サスペンデッドになったとしても54ホールが完了できた可能性が高い。よくある結果論の“ゴルフあるある”で、トーナメント運営、天候判断はやはり難しい。

競技スケジュールの変更に関係なく、約2年9カ月ぶりのツアー2勝目を飾った大里桃子(22=伊藤園)は見事だった。初優勝後、パットに苦しんだ苦労を力に変えた。ただ中断までの第2Rでチャージし、暫定首位に立った2人は流れを寸断されたようだ。

浅井咲希(22=小杉CC)は言う。「やっぱり昨日は流れが良かったので、あのままプレーできれば良かったと思います。しっかり気持ちを切り替えてプレーしたけど、順延したことで嫌なことが残ってしまっていたかもしれません」。

浅井はアウト7ホールで5バーディーを奪い、5つスコアを伸ばし、競技が止まった。最終日は難易度の高い8番パー4のティーショットから競技再開、いきなりバーディーを奪い、日にちまたぎの4連続バーディーとしたのは良かったが、バックナインでダブルボギーを2つもたたいた。「セカンドショット、ショートゲームは良くなっているけど…」と不安が残るドライバーショットが大けがにつながり、失速した。

原英莉花(22=日本通運)は言う。「中断した時点で残していたショットはすごく難しかった。いいスイングができたと思うんですが…」。4番パー5の第3打から競技を再開した。第1打を曲げた関係で、距離が約150ヤードとパー5の第3打としてはかなり残っており、グリーン前にショート。約15ヤードのアプローチを3メートルもオーバーし、ボギーにした。それを引きずるように5、6番まで3連続ボギー。第2日に出だし3連続バーディーでスコアを伸ばした分を吐き出した。

「48度のウエッジが気になっていて、それを使ったホールでミスにつながった」。6番パー4、極端な打ち上げの第2打を左セミラフからダフり、大きくショートした。確かにライは前夜からの雨で悪かったが「ゴルフは本当に流れのスポーツだな、と痛感しました」と振り返った。

雷雲接近などがなく、第2Rを完了でき、54ホールまで戦えていれば…。たらればを言っても仕方ないが、また違った形の優勝争いになっていたかもしれない。