プロ11年目で大会ホステスプロの川満陽香理(34=GOLF5)が首位と3打差15位の好スタートを切った。「1番のバーディーで気持ちよくスタートできて、流れが良かったです」。

ツアー未勝利で34歳になった。若手の台頭が激しい世界ではベテランの域に達しつつある。しかし、ゴルフへの探求心は衰えない。今年は憧れの舞台だった全米女子オープンに日本地区予選を突破して、初出場。「日本はギャラリーをプレーで選手がおもてなしするイメージですが、向こうはすごくもてなしてくれる感じで。すごくウェルカムで驚いた」と振り返る。

若手の存在より、ゴルフ自体がいつも気になる。「ゴルフって難しいじゃないですか? 単純に“え? なんであんなショットが打てるの?”とか“なんであんな高い球が打てるの?”とか」。1年前からメーカーを通じて紹介された、松山英樹が契約する目沢秀憲コーチに尋ねまくる。

「いつも謎がある。それを知らないまま、死にたくないんです」。

この日はラフからユーティリティー、ウッドを使い、巧みなショットを見せた。打ち込まず、はらうように。全米女子オープンで見て、学んだ技だ。

ツアー初優勝はもちろんしたい。それが、13年から所属契約を結ぶゴルフ5の大会なら、申し分ない。「もうめちゃくちゃ緊張しました。でも、この緊張をいい方に生かして、優勝を目指して、強い気持ちでプレーしたいです」。ベテランが若手のように目を輝かせた。【加藤裕一】