今季7勝で東京五輪(オリンピック)銀メダリストの稲見萌寧(22=都築電気)は、10位から出て8バーディー、1ボギーの65と7つ伸ばし、通算11アンダー、205で2位に浮上した。12アンダーで首位の西郷真央を1打差追い、最終ラウンドで国内メジャー初優勝を目指す展開となった。

前半は2番パー4で、最初のバーディーを奪った。残り126ヤードからの第2打を3メートルにつけて伸ばした。4番パー3はティーショットを2メートルにつけ、5番パー4は4メートルのパットを決めて連続バーディー。9番パー5は2オンに成功し、6メートルのイーグルパットこそ入らなかったが難なくバーディーを奪った。4つ伸ばして折り返した。

後半は好調のショットにパットもさえた。11番パー4で5メートルのパットを決めて5つ目のバーディー。14番パー5は第3打を2メートルにつけ、15番パー3は4メートルのパットを沈めて連続バーディーを奪った。17番パー4で突然のアゲンストに見舞われ、不運なボギーをたたいたが、直後の18番パー4でバウンスバック。4メートルのパットを決めた。

ホールアウト後は「ショットが近くについてくれることが多かったので、バーディーチャンスの多い日でした。あまり危なっかしくなくできた。(チャンスに)ついたところから、パターが入ってくれたので、全体的によかった」と、納得の表情で振り返った。

17番パー4は、第2打を池に近い岩にピッタリとくっつく位置に打ち込み、アンプレヤブルを宣言し、唯一のボギーをたたいた。だが「自分がミスショットしたわけではなく、ナイスショットをした時にアゲンストが強くなって、1ヤードないぐらいの差だった。もったいないのはあったけど、ボギーで終えてよかった」と、落ち込むことなく、笑顔も見せていた。国内メジャー初優勝については「もちろん優勝した思いは誰でもあると思う。それをどうコントロールできるか」と、冷静に話した。