プロ5年目の金沢志奈(26=クレスコ)が通算7アンダー、1打差の2位に浮上した。4打差7位から出て、6バーディー、1ボギーの67をマーク。「昨日からフェアウエーキープが良く、パーオンもできていて、いい内容」。多くの選手が苦しむグリーンの速さも「チャンスにつくことが多いので」とどこ吹く風だ。

中央学院大を3年で中退し、17年プロテストに一発合格した。「私の世代は大学に進んだ人が少ないんです。本当は高卒でテストを受けたかったんですが、体力的にも技術的にも自信がなかった」。しかし、同級生の永峰咲希、柏原明日架、堀琴音らが活躍。「その場所に自分がいないことがもどかしかった」。学生ゴルフで徐々に自信も芽生え、中退を決断したという。

テストを受けてみれば、同期に勝みなみら黄金世代がわんさかいた。そんな華々しい周囲を横目に、賞金ランクを18年57位、19年51位と徐々に上げ、20-21年シーズンは現在35位。初のシードを確定的にした。

20年日本女子プロ選手権7位など、トップ10は過去10度を数える。「残り2日を精いっぱいやって、優勝目指して頑張ります」。穏やかな口調で、静かな闘志を漂わせた。