98年生まれの黄金世代、河本結(23=リコー)が1イーグル、4バーディー、ボギーなしの66と6つ伸ばして回り、通算10アンダー、206でホールアウトした。この時点で5位に浮上した。

1番パー5でイーグル発進。最終18番パー5も約2メートルを沈めてバーディー締め。「1打1打向き合った結果。100%の気持ちですべてのショットを打ちました」と手応えを口にした。

この日は日没サスペンデッドとなった第2ラウンドの残り9ホールを終えた後、第3ラウンドに臨んだ。ハードスケジュールも「米ツアーでこういう経験をしている。3日に短縮よりも、4日やりたかった。疲労もあまりない。アドレナリンが出ていますから」。経験と体力から自信をにじませた。

以前から迷路に入り込んでいたスイング改造。ようやく成果が見え始め、ずっと苦しんでいたショットが復調しつつある。その背景には、今年ツアー競技でプロデビューした弟・河本力の助言があった。

今季開幕戦から予選落ちが続いた。「このままじゃ戦えない。このままじゃ終わる」。弟に頭を下げた。「マジで教えて」。助言を依頼した理由を「ずっと練習を一緒に行っていて、感覚の共通言語が似ているから」と説明。「弟も100%で向き合ってくれた」と感謝した。現在は「まだ70%。飛距離が伸びたが、コントロールができていない」としながらも「自分のゴルフを取り戻し、かつ成長して確立できている」と手応えを口にした。

19年にツアー初勝利。同年賞金ランキング6位に入った。その後米ツアーに挑戦も、環境へ適応できなかったことなどを理由に、昨年5月から国内ツアーに復帰。昨季は成績が振るわず、今季は準シードで前半戦出場資格を得ている。

約3年ぶりのVに向けて「どん底を経験したので、上がるしかない。自分を洗脳して、私が上位にいないと盛り上がらないという気持ちでプレーしたい。失うものはない」と意気込んだ。