55位から出た松山英樹(30=LEXUS)は、3バーディー、2ボギー、1ダブルボギー、1トリプルボギーと4つ落として回り、通算3オーバー、219でホールアウトした。ホールアウト時点で80位。13アンダーでスタート前の首位、キャメロン・スミス(オーストラリア)とは16打差となっている。

4番パー4で、1・5メートルのパーパットを外してボギーが先行した。さらに6番パー4では痛恨のトリプルボギーをたたいた。ティーショットを右のブッシュに打ち込み、アンプレアブルを宣言。1打加えた第3打でグリーンに乗せたものの、15メートル残ったパーパットは、ピン手前2・5メートルで止まった。さらにボギーパットをオーバー、返しの1メートル足らずのダブルボギーパットまで外した。まさかの4パットを喫した。

それでも直後の7番パー4で、最初のバーディーを奪った。第2打を1メートルにつけて取り返した。さらに9番パー4は、5メートルのパットを決めて2つ目のバーディー。意地を見せて折り返した。

だが巻き返し期した後半も、悪い流れは続いた。11番をボギーとすると、伸ばしたいパー5の14番で、今度はダブルボギー。第2打でグリーン手前のバンカーに入れると、第3打で脱出できず4オン。さらに3パットとグリーン上で再び乱れた。

それでも気持ちを切らすことなく、際どくパーをセーブし続けると、18番パー4をバーディーで締めた。4メートルのバーディーパットを決めると大歓声を受けた。

ホールアウト後は「なかなかショットもパットも、かみ合わない中で、練習の時から『今日はすごく苦労するな』というのはあった」と、スタート前から調子が上がらない感覚だったと振り返った。この日は風向きが読みにくい状況だったが「それ以前にショットが、うまくヒットできないというのがあった。パッティングも、ラインをうまく読めたなという時に限って、ちょっと強かったり、ちょっと弱かったり。そういうところで、もったいないなというのはありますね」と話した。

6番のトリプルボギーで喫した、まさかの4パットについては「ファースト(パー)パットでショートしたんですけど『何でショートしたんだろうな』と思いながら。セカンド(ボギー)パットが外れた後、返しの3パット目(ダブルボギーパット)は、かなり集中力が切れていたという感じはあります」と、その時の心境を振り返った。

14番でもダブルボギーをたたいたが「13番までは何とかスコアを戻そう、戻そうと思っていたんですけど…。いいバンカーショットを打てたんですけど、それがダボになってしまったので、怒らないように“無”にして頑張っていました」と、必死に平常心を保つように心掛けていた。その中で18番でバーディーで締めた。「リンクスコースでは、なかなかうまくプレーできていないですけど、明日(最終ラウンド)いいプレーをして、来年以降の全英に向けて、いい材料になるように頑張りたいなと思います」。苦手意識を持たないためにも、最終ホールのバーディーの流れから、さらなる巻き返しを期していた。