古江彩佳(22=富士通)が15番を終えた時点で、単独首位に立った。

4打差の9位から出て、8バーディー、ノーボギーで通算19アンダー。6連続バーディーを含む猛チャージをみせた。同じ9位で出た畑岡奈紗は14番を終え、16アンダーで3打差の4位に浮上した。笹生優花は9アンダーでホールアウトし、24位につけている。

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神がかったようなショットを連発した。古江は1番パー4で約3メートルを沈めてバーディー発進。6番パー3でピン右1・5メートルのバーディーパットを決めると、一気に流れをつかんだ。11番パー3はピン50センチにつけるスーパーショット。6番から6連続バーディーの猛チャージ。11番のバーディーで18アンダーとし、首位のブティエ(フランス)に並ぶ。15番パー3で約10メートルのロングパットを沈めてバーディー。初めて単独首位に立った。

風を味方につけた。気まぐれな風と地面の起伏が激しい英国特有のリンクスコース。第3ラウンドでは、12番パー4で約7メートルを沈めてナイスパーセーブ。「うまく読みながら、ショットも1日良かった。風を信じながらうまく回れたかな」。慣れないリンクスコースに戸惑い、苦手とする選手も多いが、「嫌いじゃない」と言い切った。

「うまく打つことに集中できている」。難しい風が吹くことで集中力が増すという。「逆に風があってくれた方が、おもしろさは感じている。それにうまく読めている。読めて打つ、というのがすごく楽しい」。むしろリンクスを歓迎するように言った。

強い味方もいる。昨年のエビアン選手権からキャディーを務めるマイク・スコットさんは地元スコットランド出身。車で40分の自宅から通っている。「何回かここで試合を経験している」とスコットさんの支えを心強く思っている。

試合前は験担ぎでとんかつを食べることが多いが「多分ないかな」とスコットランドではあきらめていた。験担ぎに頼る必要はなく、米ツアー初Vに向けて猛チャージを見せた。【近藤由美子】

◆古江彩佳(ふるえ・あやか)2000年(平12)5月27日、兵庫県生まれ。3歳でゴルフを始める。高校ゴルフの名門、兵庫・滝川二高に進学し、17年全日本大学・高校ゴルフ選手権優勝など多くのタイトルを獲得。19歳だった19年富士通レディースでツアー史上7人目のアマチュア優勝し、プロ転向。日本ツアー通算7勝。今季から米ツアー本格参戦。同学年のゴルフ仲間からの呼び名は「えってぃー」。153センチ、54キロ。

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