古都でニューヒロインが誕生した。

昨年11月プロテスト合格のルーキー川崎春花(フリー)が「19歳133日」の大会最年少優勝を飾った。

4打差4位で最終組の1組前で回り、前半は8番パー4のショットイン・イーグルで10アンダーに。サンデーバックナインは4連続を含む6バーディーで驚異の30。今大会ベストスコア64で通算16アンダー、272として、山下美夢有、森田遥、菅沼菜々らと大混戦を抜け出した。

終わってみれば、2位の山下美夢有に3打差をつけての優勝。「全然信じられないです。この大会に照準を合わせ、気合を入れて準備をしていたので、このような結果になってうれしいです」。プレーについて「前半、バーディーチャンスを連続して外してしまって苦しかった。最後まであきらめずにプレーしたら、(この日)8アンダーになっていました」と初々しく振り返った。今後に向けて「地元の京都ということもあって、たくさんの方が応援してくださって、それが力になって優勝することができました。もっともっと上を目指して頑張ります」と笑顔をのぞかせた。

生まれ故郷・京都開催の女子プロNo.1決定戦で歓喜のツアー初優勝。国内メジャー全体でも畑岡奈紗の17歳263日(16年日本女子オープン)18歳261日(17年日本女子オープン)に次ぐ歴代3位の年少V。04年スタートの今大会予選会突破者による優勝は初めて、昨年11月のプロテスト合格者のツアー優勝も初めてと記録ずくめのタイトル奪取となった。

川崎は7歳からゴルフを始め、高校は強豪・大院大高へ。20年春の全国高校選手権で優勝。高校3年の昨年10月の日本女子オープンで11位となり、11月のプロテストで一発合格した。プロ1年目の今季は8月に下部ツアーの山陰ご縁むす美レディースで優勝していた。

18位発進した第1日後には、会見で「プロに入ってから京都での試合も初めてなので、気持ちが入ってます」と話していた。

<川崎が樹立した記録>

▼大会史上最年少V 「19歳133日」は、14年大会の鈴木愛「20歳128日」を更新。

▼大会最速V プロ転向後ツアー11戦目は、従来の畑岡奈紗の17戦目を更新。

▼国内メジャーでは3位 畑岡奈紗の「17歳263日」(16年日本女子オープン)「18歳261日」(17年日本女子オープン)に次ぐ年少V。

▼初の大会予選会通過者V 04年スタートの今大会予選会を関西地区で8人中5位通過した。

▼ツアー優勝のルーキー第1号 昨年11月のプロテストは12位、合格者21人中初の優勝者となった。