国内女子ゴルフツアーの住友生命レディース東海クラシックが16日、新南愛知CC美浜C(6502ヤード、パー72)で開幕する。

8月全米女子アマ選手権で日本人として37年ぶりの優勝を飾り、凱旋(がいせん)出場する馬場咲希(17=代々木高2年)は14日、練習ラウンドを実施。夏場に欧米-日本を4往復した遠征疲れを踏まえた“軽量ドライバー”で、まずは予選通過を目指す。

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残暑厳しいコースで、馬場はスケールの大きさを披露した。イン9ホールの練習ラウンド。左ドッグレッグの477ヤード、15番パー5でドライバーショットをフェアウエーに置き、フロントエッジまで約190ヤードから3番ユーティリティーで楽々2オンさせた。

ただ、絶好調ではない。6月全米女子オープン、7月全米女子ジュニア、8月全米女子アマ、世界女子アマ・チーム選手権と立て続けに海外遠征。帰国後は「飛行機移動の疲れとかを取りながら、練習した」という。この日、練習場で計測した弾道測定器の数値はヘッドスピード約42・5メートル毎秒。万全の状態より5メートル前後は低い。約270ヤードというドライバーの飛距離は「確実に20ヤード弱落ちています」。そこで、シャフトを10グラム軽くしたドライバーを投入し、現在の体力とのバランスを整える。

国内ツアー出場3戦目。4月ヤマハ・レディースは58位、5月ブリヂストン・レディースは28位。3度目はさらに上を目指したい。

「全米女子アマに勝ったことで自信がついた。以前は練習場で私を見たギャラリーさんがついて回ってくれたりしました。でも、今回は私を見に来てくれるギャラリーさんもいると思う。全米女子アマのように、ピンを狙うゴルフを見せたいです」

疲れはあっても、ベストを尽くす。「飛距離は落ちても、それ以外でカバーしたい。調子は悪くないと思うし、明日までに好調に持っていきたい。プレッシャーより、楽しみです」。見られることを力に替えるプロのように、馬場が上位をうかがっていく。【加藤裕一】