狙うは地元V。2023年に活躍が期待される北海道出身の女子プロゴルファーが抱負を語る「道産娘プロ新春インタビュー」最終回は昨年2勝を挙げるなど、ツアー通算8勝の小祝さくら(24=ニトリ、北広島市出身)。黄金世代として、4シーズン連続4度目のシード権を持って臨む今季は、複数回優勝と国内メジャー制覇を狙う。同時に道内大会での勝利を目標に掲げた。【取材・構成=山崎純一】

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黄金世代の1人として女子ゴルフ界を引っ張る小祝は、今年新たな目標を描いている。19年の初優勝から毎年勝利を積み重ね、ツアー通算8勝を挙げている。

小祝 複数回優勝と(国内)メジャー大会で優勝すること。そのためには1年間、調子を崩さないようにプレーすることが大事なので、オフ一生懸命練習したい。

もう1つかなえたい目標がある。今季北海道で4試合開催される地元ツアーで優勝することだ。昨年7月の大東建託いい部屋ネット・レディース(札幌・滝のCC)では最終日最終組だった。苫小牧市出身の菊地絵理香(34=ミネベアミツミ)、三ケ島かな(26=ランテック)と優勝争いをしたが、わずかに及ばず、菊地に勝利を譲った。

小祝 もちろん地元で勝ちたい気持ちはあります。北海道の皆さんに喜んでいただきたいので、地元優勝は目標の1つです。

昨年は5月のリゾートトラスト・レディース、10月のスタンレーレディースホンダと2勝を挙げた。メルセデスランキング7位で、4シーズン連続4度目のシード権を保持。しかし、満足はしていない。平均ストロークは20-21年の70・7573(3位)に対し、70・9327(9位)だった。シーズン終盤、11月の大王製紙エリエール・レディースでの予選落ちも納得がいかなかった。

小祝 連続でシード権を獲得できていることはうれしいですが、終盤調子を崩してしまったので、納得できる結果ではなかった。

日本ツアーを主戦場とはするものの、海外でプレーしたいという意欲もある。昨年の全米女子オープンでは2度目の挑戦で、日本勢最高の20位に入る活躍も見せた。

小祝 今は海外ツアーに挑戦するということは考えていませんが、出場できる権利があれば、全米女子オープンなどには出場したいです。

小祝といえば、優勝副賞を有効活用していることで有名。スタンレーレディスホンダではホンダ車を獲得したが、今年狙うのはまさかのあの賞品だった…。昨年獲得を目指しながら手が届かなかったことが理由だろう。またしてもトイレをおねだりした。

小祝 欲しい副賞は、以前TOTOジャパンクラシックの時に、試合会場に飾ってあったTOTOの便器です。

魅力たっぷりのプレーだけではなく独特の感性で破壊力のある“小祝節”は今年も健在のようだ。

◆23年女子ツアーの道内開催大会 ミネベアミツミ・レディース北海道新聞カップ(7月6~9日、真駒内CC空沼コース)、北海道meijiカップ(8月4~6日、札幌国際CC島松コース)、ニトリ・レディース(8月24~27日、小樽CC)、ゴルフ5レディース(9月1~3日、ゴルフ5C美唄コース)の4大会。

◆女子ゴルフの黄金世代 98年度生まれ(98年4月~99年3月生まれ)が「黄金世代」と呼ばれる。日米11勝の畑岡奈紗を筆頭に、同7勝の渋野日向子、日本ツアー8勝の小祝、勝みなみ、同4勝の原英莉花、同2勝の大里桃子らがいる。

◆小祝さくら(こいわい・さくら) 1998年(平10)4月15日、北広島市生まれ。8歳からゴルフを始める。14年に北海道女子アマチュア選手権で優勝。17年プロテスト合格。19年サマンサタバサ・レディースでプロ初優勝を挙げるなどツアー通算8勝。家族は母と弟。血液型A。158センチ、58キロ。